10月28日(金) 浅草・東京国立博物館
東京国立博物館(トーハク)で、国宝展をやるという宣伝が前から沢山出ていて、これは行かねばならぬ、という義務感が生じた。秋だし、芸術の季節だし。創立150年記念なのだ。
NHK報道の中で、町田という方が創立者だと、初めて知る。世界的な博物館を見、神仏分離、廃仏毀釈の中で文化財としての価値を見いだしたとか。
平成館で特別展・国宝展が開催されるのだが、これは予約していないと入れて貰えない。
午前中に行って、浅草で遊んで帰ってこようともくろんでいたが、なーんと、予約が15時30分~16時30分入場となってしまった。
ので、予定を組み直して、まず浅草で遊んで、軽く昼食して、トーハクへ。本館なども見学したのに、平成館の特別展に行くという方針に変更。
まず浅草。雷門から例の仲店を歩く。おお、結構な人が出ているなあ。週日なので、もっと空いているかと思ったが。
修学旅行とおぼしき高校生や、外国人もそれなりに来ていて、まだ午前なのに、お土産屋さんも忙しそう。良かったね。
浅草寺でお参り。ここは仏教だったな。観音様。祈りはいつも同じ。天下泰平、国土安穏、五穀豊穣。典型的日本人なのです。先日は、伊勢神宮に行ったばかり。
奥に平成中村座の小屋が建っていたので、外からだけ見学。結構キチンとした建物なんだ。建築確認も立っていた。
六区の方を歩いてみる。東洋館や、浅草演芸場の場所を確認。沢山の美味しそうな飲食店があるのを確認。有名店ではなくても美味しそう。
雷門道路向かいの立ち食い鮨屋で軽く。つい生ビールを飲んでしまうし、結構食べてしまう。
上野に戻る。なんだかパンダ展をやっている。パンダが日本に来て50年だとか。
トーハクに入って、本館を、今回は逆から観ようと。いつも、順番に観ていくと、終わり頃は疲れていい加減になってしまうから。
本館裏の日本庭園。初めて行ってみた。寛永寺の庭園だったのだろうか。大きな木があったり、池、茶室もあるが、手が回らないのかな。1軒だけ九条家の建物だったかは、茶会などに貸し出すことができるようだった。
本目的の平成館・国宝展へ。
しかし、これは宣伝と期待に反して、ふーん、国宝ね、というだけ。
こちらの審美眼がないものだから。
トーハクが抱える、コクホーを全部出しちゃう、なんせ150周年なのだから、というだけで、統一テーマがないから、ずっと観ていても、教科書などで見た「これがホンモノか」と言うだけのよう。
最近”刀剣女子”が増えているとか。トーハクが有する18振りの国宝日本刀が勢揃いする。その手の女子と思われる方々が、じっくり観ている。
こちらは、お能で登場する『小鍛冶』とか、『土蜘蛛』の蜘蛛切りとか、そんなことを思い出すだけで、どんな日本刀がコクホーに相応しいのか、解らない。さすが国宝とは思えない。
要は、来歴が確認されているかどうかなのではないか。勿論、美しいのは美しいが、国宝級の美しさとはどのようなモノなのか理解できぬ。
夕方まで浅草、上野で遊んで、久しぶりでたっぷり歩いた。
人間国宝山本東次郎師が、文化功労者になったと報道。能楽系では、現存者は、狂言方野村萬、狂言方野村万作、シテ方大槻文藏師、ワキ方福王茂十郎師に続いて5名だけ。
こちらの価値は良く解る。