8月2日(火) 横浜にぎわい座
開口一番 三遊亭伊織 『つぼ算』
『団子坂奇談』
音曲 桂子すみ
(仲入)
『お化長屋』
開口一番は二つ目。大して面白くない『つぼ算』。1荷の壺を3円で下取りして貰って、2荷の水瓶の代金6円の一部に当てるという辺り、主に、「カネとカメ」で混乱したと言わせたのは、工夫だろうけど、受けない。
『団子坂奇談』。団子坂にある蕎麦屋おかめ屋の娘おきぬに一目惚れし、侍をやめて蕎麦の修行をして認められて、一緒になりたい。ある夜、駒下駄を履いて抜け出すおきぬ、後をつけると、団子坂を降りて、向かいの坂を登って、左に折れて墓場に行く。新しい墓を掘り出して、子どもの遺骸を取り出して腕に食らいつくおきぬ。驚いて修行をやめたい元侍。見たことを主人に話すと、お前は親のすねをかじっているのに、おきぬが腕をかじっても変わりはしない、がオチ。
聴いたことが無かったかな。三三は、地域と場所をわかりやすく話す。情景が見えるよう。通った大学の本郷の近くだから、親近感と身近感が出る。怪談話だろう。夏だから。
色物の音曲は、お囃子から独り立ちしたという桂小すみ。独り立ちして芸術協会に入ってまだ3年とか。三味線、尺八が上手なのです。もともとその知識は無いけど、上手だと思う。三味線なんか、インド風のラビシャンカール風の演奏で、カレーの。上手く弾くよなあ。
終わりに、かっぽれも舞う。江戸の粋な芸だね。こういうお座敷遊びをしたら楽しかろう。
二重丸。
トリは『お化長屋』。長屋の差配を自称して、空き店を物置として利用したい長屋の二人。借りに来た人に、怪談話をでっち上げて追い返そうとする。一種の怪談話だけど、失敗するから笑い話。
聴き慣れた部分は、志らくの方が上手だな、と思ったが、按摩が出てきたり、最後は大家自身が出てきたりする。こういうのだっけ。
長屋モノが得意な一之輔や志らくと比べると、悪くは無いし、独自色が出てよろしいのではないでしょうか。
ただ、ワタクシは、三三はじっくりしたのを、じっくり聴きたいと思う。