7月9日(土) 横浜にぎわい座
開口一番 柳亭さんぼう 『手紙無筆』
『青菜』
(仲入)
柳家さん光 『お菊の皿』
『井戸の茶碗』
中一日で、また、にぎわい座。権太楼は好きなのです。年に2回ほど独演会をやっている。前回は3月12日(土)。
開口一番の前座は、前座には珍しくゆっくりと喋る。早口にならない。噺は特別な色は付いていないのだけど、よく知る演目だし、眠らずに聞ける。悪くない前座。
権太楼の登場。柳系の大看板だけど、貫禄あるし、良いよなあ。
誰でも知っている、夏でおなじみ『青菜』。おなじみだけど、笑えるんです。聞けるんです。こういうのが実力だよ。
何度聞いても覚えられない台詞。今度はキチンと覚えてきた。植木屋に食べさそうと旦那が奥に青菜を注文する。すると奥「鞍馬山から牛若丸が出てきまして、名も九郎判官。」、聞いた旦那が「義経にしておきなさい。」洒落の解説はしませんよ。
7月7日(木)、落語の帰りに、馴染みのショットバーに立ち寄ったら、「柳蔭」を売っている。この噺に出てくる酒。どんなかなと飲んでみたら、甘口で度数が高い。そのラベルに「柳蔭」は関西地方の呼び名で、江戸では「直し」というと書いてあった。良く『青菜』を聴いていたら、その通りに喋っているんだね。
調べると、味醂に焼酎を加えたモノだと。夏に、井戸などに吊して冷やして飲むものらしい。「柳蔭」=「直し」。うーむ、恐るべし、落語からの知識。何度も聴いているけど、勝手に、井戸などで冷やした酒のことを「柳蔭」と称する、と思い込んでいた。江戸では「直し」という、なんて場面あったっけかな、と言う程度でした。
旦那が、関西の友人から送って貰った、と。一口飲んだ植木屋が「こっちでは直しですよね」という。
仲入後は、まず、権太楼の弟子、二つ目のさん光『お菊の皿』。
これは、いけないね。二つ目なのに、ダメ。
トリは『井戸の茶碗』。これもご存じネタなのだけど、どうして笑えるのか。つい爆笑してしまう芸はどこにあるか。
風情、噺のタイミング、声、などなど。自分のモノにしきっている噺。
権太楼は素晴らしいと思うのですけど、にぎわい座は満席にならない。2階は空席。1階も90%くらい。
勿体ないなあ。
今度は、親子会で来るらしいが、聞き逃さないで。