2月9日(水) 横浜にぎわい座
開口一番無し
『寝床』
シネマ落語 『たまや』
(仲入)
シネマ落語 『人情医者』
続いていた「新・志らく百席」の最終回。ブログには載っていないけど、最初から聴いている。『大工調べ』だった。
もともと、「志らく百席」、「続・志らく百席」と来て、今度の「新・志らく百席」。
ブログの記録によると、前回で九十八席で、今回のシネマ落語を二席として追加すると、百一席になるけど、そんなに細かいことを言うつもりもないよね。
『寝床』、聴き慣れた噺だけど、志らくはかなり自分流に変える。要は、旦那の義太夫を聴きたくない長屋の連中や店のものの言い訳なのだけど、それがかなりぶっ飛んでいて、面白い。オチは同じ。まあ古典落語。
ぶっ飛ぶと言っても、枝雀程じゃあない。
タダ、後の演目のこともあるのか、かなり早口で、年寄りにはついていけない部分もあった。もっとゆっくり話すよね、いつもならば。
シネマ落語なるモノを、初めて聴いた。予備知識もないからなかなか話しに入っていけない。
『たまや』は、”天国から来たチャンピオン”が元となる映画だそうだけど、その映画も知らないし。
落語の死神が登場する。蝋燭で、担当の者の生き死にをコントロールするというあの死神。でも、それを間違えちゃって、早く死ぬことになってしまったから、お詫びに他の死んだばかりの人の身体を借りるというもの。そこに乗り移ってのドタバタ。
話しに追いつけなくて、半分以上寝てしまった。志らくで寝るのは初めて。こっちの体調の問題。最近、よく眠くなるのです。お能でも。
仲入後は『人情医者』。この元映画は”素晴らしき哉!人生”だそう。知っている映画かなと思ったけど、知らない映画だった。ただし、こちらにも落語の死神が出てきて、「またお前かよ~」というくすぐり。死神にもちゃんとやるモノとそうでないモノがいるんだね。だから、シネマ落語沢山ある中で、この二席を選んだか。こっちの死神は、神に出世できるかどうか。長屋の連中は善人ばかり。あか髭のような医者だけど、もっと弱々しい。自殺まで考えてしまうほど。
いずれも、志らくの「新作落語」になるわけね。
でも、志らくの計り知れない能力は、良く解りました。古典一筋でもしっかりやれるだけではなくして、昔の映画だの、昔の歌謡曲だの、替え歌だの、更には都々逸だの、様々な芸能力がある。
ただ、今回の『寝床』は、できうれば、旦那の義太夫、もちっとホントらしくできればなあ。
5月に新・志らく百席終了感謝で、『志らくベスト』という落語会をやるんだって。志らくが選ぶベストは、『らくだ』『火焔太鼓』『短命』だそう。
その後に、秋頃から、また、百席シリーズをやると。楽しみだね。2ヶ月に一度だから、年に六公演。何年かかるのだろうか。こちらの体力が持つか、やや不安。志らくもどう変化していくだろうか。