11月13日(土) 横浜にぎわい座
開口一番 柳家り助 『寿限無』
柳家権太楼 『心眼』
(仲入)
柳家さん光 『熊の皮』
柳家権太楼 『文七元結』
前から気にはなっていた噺家。なかなかチャンスがなかった。1947年生まれというから、74歳か。大御所だね。
開口一番の前座は、一生懸命で『寿限無』。しゃべれたけど、それだけ。面白くない。
ここで、権太楼登場。オリンピックでは印象に残る競技はなかったとか、大谷翔平が可愛いしあの笑顔がいい、とか、少年野球のおもいで、とか、良くわからないマクラながら、客をつかんでいく。
『心眼』。権太楼は、場面転回が早くて、わからない客には着いていけないかも知れない。でも、そのリズムが心地よい。「寝ているときは、ようく見える」のサゲは、定番だよね。
しっかりと人情噺。よくできた女房と夢の話し。『芝浜』みたい。
今回の副題が、三遊亭圓朝作品に挑む、とありました。
仲入後に、二つ目の弟子さん光を持ってきた。権太楼休憩のためとか。そうだよね、今日は重い噺が2つ。
箸休め、のハズで、爆笑系の噺をすれば良いのに、『熊の皮』。女房の尻に敷かれる噺。いや、上手に語れば爆笑的にもできるけど、下手なので、そんなに笑えない。箸休めにならず、眠くなるだけ。
トリは『文七元結』。これまた圓朝作の大作人情噺。『心眼』と2つは、客が疲れるといっていたが、大丈夫ですよ。
熱演でした。調子の良い場面転回に引きずられて、のめり込んでいく。ちょっとだけある笑うシーンも、ちゃんとおかしくする。下半身すっぽんぽんの女房が登場するシーン。
場面の説明をしないから、わかる客だけ相手か。
そういえば、今日の客は、お着物を召した高齢の女性も多くて。追っかけ的なファンが多いか。チャラチャラしたお笑いを取る噺家ではない。名人かな。
引き込まれて、泣いてしまった。上手だねえ。
また、聞きましょう。と次回のにぎわい座での独演会予定が掲示されていたが、3月12日(土)午後2時から。なんと、国立能楽堂の定例会と重なっている。どうしようかな。
今週は、落語ウイークで、古典落語を浴びた。やはり、古典落語は、良い。