11月9日(火) 横浜にぎわい座

開口一番 三遊亭しゅりけん 『饅頭こわい」

三遊亭好吉 『紙入れ』

『野ざらし』

(仲入)

『三枚起請』

 

三遊亭兼好、久しぶり。ひたすら楽しい、面白いのが落語、という考えの方で、楽しませて貰おうじゃないの。このところ、鬱々としているから。

 

開口一番の前座は、まあ仕方がない、下手。

 

二つ目の好吉。兼好の弟弟子だと。何だか、頼りない話しっぷりだなあ、と思っていたら、寝た。寝てしまった。

終わりの拍手でお目覚め。20分以上寝ていたんだね。後で、お題を見たら、なんと、『紙入れ』ではないか。あの奥方との間男騒ぎ、あれをちっとも気付かない。どういう訳か。

 

兼好が出てきて、まず、マクラ。オリンピックやら、スポーツやら、何の流行も生み出さなかった、と。一生懸命な時事ネタで。

頑張ってます。

『野ざらし』。幽霊に会いたくて、川に骨釣りに行くときの様を、たっぷりと。都々逸とか。ここをたっぷりと話すのは、面白いと思います。

 

仲入後は『三枚起請』。三人の、起請を受け取ったモノに詰め寄られる遊女。このときの開き直りが、聞きモノ、見モノ。まったくだらしない、持てないのに、持てたくて、起請を貰ってうれしがっている3人。仕事だからと開き直ってくる遊女、木瀬川。

やはり、兼好良いんじゃないのかしら。

 

これだけ、落語を聞いてくると、新しい噺はなくして、以前の、初めての噺の内容を楽しんでいた頃が懐かしい。今は、どう喋るかな、と。

こういうのを能楽の見巧者に対して、聞き巧者とでも言うのだろうか。

どっちが良いのかしらね。

もっと色々聞き込んで、相当な聞き巧者になれば、また楽しいのだろうけど。

落語家も、たった一人で舞台に上がって、その日の客の様子にもよるだろうし、自分の体調にもよるだろうし、大変な仕事だなあ、と。取り分けて、最近柳家小三治の追悼番組を見ていると、厳しい人だったんだな。ああいう修行というか、心がけというか、大切だし、辛いだろうし、成功して名人といわれるまでになるのは、ホントに大変なのだろうな、と思う。

 

5代目円楽一門会。兼好が一番だと思う。二つ目の好吉。来年真打ちになって独り立ちするだろう、なんて言っていたけど、5代目円楽一門会、どこまで仕事の内容を担保して、上達させられるのかしら。

6代目円楽が、腹黒い、というのは案外冗談じゃないのかもね。