10月2日(土)

 

加茂水族館の後、山形に戻って、泊。有名な麩料理懐石を食べて帰ろうという予定。

 

午前中にどこに行こうかなと思案して、ふと、楢下宿という宿場町が残っているらしいと知って、行ってみようと。

これが大正解。

 

羽州街道の大きな宿場町。羽州街道自体もよく知らない。東北地方の街道は、仙台、盛岡を経て青森の奥州街道。それとほぼ並行して、福島の北方で別れて、米沢、山形、庄内、弘前、青森に至る街道が、羽州街道。

その羽州街道に入る初めての本陣のある宿場で、参勤交代などによって、たいそう栄えた宿場町らしい。

立派な宿や、造り酒屋、醤油屋、遊女宿など。

ここらの13藩が、参勤交代の度ごとに、ここで休み、宿泊し、遊んでいく。お金が落ちるはずだ。

一行列が数千人にも及ぶモノもあったらしいのだ。

遊女の髪飾りなど、吉原遊女に負けないモノだし、明治維新でも売却されたりしなかったので、今でも、高価な代物が残っている。

お能に出てくる遊女宿の長者などを彷彿とさせる。『熊野』もかくあらん。

開発もされてこなかったので、古い街並みが残っている。

熱心な解説のおじさんが、様々語ってくれて、とても参考になった。

 

ここは、山形、米沢観光に付随して、寄っても良い場所だと思う。

 

山形能に往復するはずが、ついつい足を伸ばしてしまった四日間。高等遊民ですから。