9月4日(土) 町田市立国際版画美術館

 

前期分は、8月1日に行って、それはこのブログに書いた。後期も行くと決心していて、この日となった。

 

章立ては、前期と同様で、ただ、全作品が入れ替えられている、ということ。

 

従って、全体的な感想は、前期と同じだけど、やはり、懐かしさが出てきて、よろしいのです。

 

川瀬巴水は、ボクが知らなかったというだけで、実は、有名な作家でした。歌川広重などは、作者から関心を呼んで観に行くけど、版画自体から引き付けられる企画は、よろしいと思います。

風景画をチョイスしたのも、観る側に共通認識が出来て、よろしいのです。

明治時代の作品は、ああ、夏目漱石が見ていた風景はこんなんだったのか、と。

昭和の戦前の作品は、まだ現代でも面影があって、自分の直接体験とも重なり合う。

 

観光的な写真は、それはそれで素晴らしいモノだけど、スケッチも、かなりデフォルメされ、強調された部分があっても、却って、そこにその風景の真実が描写される、記憶が蘇るということがあるのですね。

 

絵心がないからダメだけど、初めてヨーロッパに行ったときに、写真ばかり撮ってきたけど、同行者の中に、ささっと水彩画で書き留める方がいらして、ああ、素敵な記憶が作られるのだろうな、と思ったものだった。

最近は、あの、カメラを構えもせず、携帯やスマホで撮影する構えがよく見られ、というよりそればかりで、何だか心が落ち着かない。便利なのだけど。盗撮が流行るばかり。

 

なんて、そんなことを考えた高等遊民でした。