9月3日(金) 横浜にぎわい座
開口一番 前座 林家八楽 『初天神』
柳家三三 『芋俵』
ゲスト 春風亭柳枝 『片棒』
(仲入)
柳家三三 『蒟蒻問答』
先月この三三独演会は取れなかったので、頑張って予約したら、割とすぐにログインできたので、うれしくなって、誰かを誘わばや、と思ってしまって、つい2枚ゲットしたのだけど、誰もついてきてくれず、結局、1枚無駄にしてしまった。
開口一番の前座は、紙切りの林家二楽の弟子(子息)の八楽の落語。お扇子を持ってこないで、はさみを持ってきて、座布団の前に置く。
紙切りはともかく、落語はダメ。早口で、何を言っているか聞き取れず、ご存じネタなのに、子どもの可愛さや小憎らしいところ、親の困り具合や楽しさも全然出て来ない。ひたすら、時間の経過を待つのみ。
ゲストの前に三三が登場するのは普通のパターンだっけ。
袴を履いて登場。丁度管首相が総裁選出馬断念のニュースが飛び交った日なので、その話題のマクラ。横浜市民は沈んでいるでしょう、なんて気を遣っていたけど、横浜市民からの不人気ぶりは知らないのかな。多分、いつものご当地ネタをマクラで振ったのだろうけど。
『芋俵』。『俵芋』という題名だと思っていた。土間に置かれた芋俵に手を突っ込むシーン。もっとエロチックにするかと思いきや、くすぐったいというオチでした。まあ、スマートで。
ゲストの春風亭柳枝は、9代目で、落語会の名跡だそう。今年(2021年)3月のコロナ禍の中での真打ち昇進。つまり、真打ちになったばかりだけど、なかなか、良かった。さして反対が出ずに、名跡を継いだらしいが、それだけ古典をキチンと出来るということでしょう。
『片棒』。次男の銀次郎の目指す弔いは、祭の囃子が聞かせどころ。ここは、実は、もっと華やいで喋って囃子の真似をして欲しいところだけど、もう一つ。でも、全体としては、古典をキチンと喋っていて、好印象。
名前を記憶します。にぎわい座の地下のげシャーレでは勉強会をやっているらしいので、ちと、顔を出してみようか、という気持ちになる。
トリは三三の『蒟蒻問答』、ネタ出し。やはり、三三は良いねえ。好きだなあ。
権助と寺の符帳を話しているときに、わかったこと。卵のことを御所車、というらしい。その心は、鮮度を観るために中を覗くと、黄身が見えます、ということ。黄身イコール君、ね。これこの噺にあったっけ。お題かけではないのかしら。でも、なかなかよく出来ている。
蒟蒻屋と雲水との無言の問答。ちゃんと面白かった。オチは普通だけど。
こういう誰でも知っている古典を、キチンと面白く喋ることが出来る噺家は、実はあまりいないのです。
やはり、一押し。
来月のハマの十番勝負もチケット買えてある。今度は一枚。楽しみに。