8月13日(金) 横浜にぎわい座
開口一番 立川生ぼう 『寿限無』
林家木久蔵 『金名竹』ー落語協会
立川生志 『お菊の皿』ー立川流
三遊亭兼好 『ちりとてちん』ー五代目円楽一門会
(仲入)
桂宮治 『やかん』ー落語芸術協会
春風亭一之輔 『明け烏』ー落語協会
大喜利
去年の第十回が面白かったから、今年も。
なかなか、所属団体が違うと、寄席では同席しないから、こういう会は楽しいし、なかなかの実力者で、人気者の会。
なんでも、三遊亭遊雀が、コロナの濃厚接触者かもしれ合い人と濃厚接触したから、自主的に休み、同じ芸術協会から代役で桂宮治。代役の方が人気かもと言う、厳しい世界。
去年の順番が、生志→兼好→遊雀→一之輔→木久蔵で、大トリが下手だったと。
開口一番は、今年は立川生志の弟子が、前座ネタの鉄板『寿限無』。ままあかな。
一番手は、木久蔵。木久扇骨折の話し、小咄をいくつかして、『金名竹』。頑張ってよくあの関西弁を覚えたけど、ダメだなあ。木久扇じゃ覚えられないよ、で笑いをとってもねえ。
立川生志の『お菊の皿』。去年はあまり良い印象はなかったが、良かったんじゃないのかしら。木久蔵の後だし、マクラで、バッハや丸川珠代を罵倒していて、ばばあなどと叫んでいたので、調子に乗ったのかも。良い調子。
今度独演会を買ってみようかと。にぎわい座である。
兼好は、やはり、五代目円楽一門会では、最高だと思う。三遊亭でも良いんじゃないかな。『ちりとてちん』、久しぶりに聞いたけど、ちょっとした仕草や目つきが面白い。左手に、扇子を掲げて入場する仕草も決まっている。とにかく、面白くなくちゃ落語じゃない、という信念があるらしくて、人情噺はしないのかもしれないけど、それはそれで良いんじゃないかしら。
宮治は、遊雀の代役だけど、いつもの張り切りで、すぐに場を取ってしまう。この中では一番の若手だけど、さすが上り調子。まあ、遊雀ファンからすれば、色合いが違うが。どかん、ドカンと受けて『やかん』。なんでも知っている隠居をからかいつつ、魚の名前から、最後は「やかん」はなんで。川中島の戦いから説き始める隠居。ここで終わらずに、那須与一まで行って、矢が飛んで、か~ん。
こんな宮治の後はやりにくかろう、一之輔は、あまりマクラを振らずに『明け烏』。ブレずに笑わせてくれた。
大喜利。ここでも、新入りの宮治が受ける。先輩方、こんなモンで良いんですか~、と。主として、わざとだか、ホントだかお馬鹿の木久蔵の答えに対して、この反応。受ける受ける。あまり受けすぎて、先輩達から、こら、新人め控えろ、みたいな。一之輔は、落語家の質を示すために、ちゃんとした、面白くて技のある回答。
笑点より絶対に面白い。
コロナの緊急事態の中、アホなオリンピックのイライラの中、それを吹き飛ばす爆笑系。
このところ、噺家、と呼べる落語家を重視してきたけど、爆笑系も当然悪くないよなあ。偉そうに言えば、初心者向けね。
良い機会の、楽しい会でした。来年も行きましょう。