8月1日(日) 町田市国際版画美術館

 

町田市の芹が谷公園内にある国際版画美術館。小学生だかの絵だか版画だかの発表会に行ったことがあるだけだった。駅に貼ってあったポスターで、この企画展の存在を知り、行ってみんと。

 

芹が谷公園も、町田駅から徒歩圏内で、緑や水の多い、豊かな公園。なかなかよろしい公園なのでした。

 

本企画展「浮世絵風景画」展は、前期と後期に別れ、全点展示替えのようなので、両方行ってみるつもり。

副題に、「広重・清親・巴水 三世代の目」とあり、時期的には、1830年台の天保年間から、1940年(昭和15年)作まで、1世紀以上の間隔。ここに3世代の絵師がいる。江戸後期から昭和の戦前まで。

 

展覧会の章立ては、

1章 江戸から東京へー三世代の目

2章 歌川広重ー江戸の名所絵

3章 小林清親ー明治の光線画

4章 川瀬巴水ー大正・昭和の新版画

と別れ、この時期の、名所絵、観光案内みたいなもの、の浮世絵版画全115点を出品したもの。

歌川広重くらいの名前は知っていたけど、小林清親、川瀬巴水は、知らなかった。

 

明治くらいの小林清親になると、明治時代の作家たちはこんな風景の中にいたのだろう、とか、川瀬巴水の大正・昭和になると、私自身も行ったことがあったり、観たことがある風景が描かれて、親近感が湧いて、ああ行ってみたい、ああそうだったよね、また行きたいな、という観光ガイドとしては素晴らしい効果。

現代は、写真や動画によって正確に映し出されるけど、こういう風景画は、その風景の本質的特徴を捉えるとか、心を打つモノがある。事実と真実。誇張はあっても、その風景で感じる事象・心象を、ある意味で正確に描く。

 

小学校以来、西洋画ばかり見てきて、教えられてきた気がする。もっともっと、日本の素晴らしい浮世絵を紹介して貰ったらば良いのに。学校教育がなっていないと思う。

これは、お能関係も同様。西洋音楽も悪くはないけど、和音学も大事に。

 

見知った風景や、音階が、浮世絵であり、お能であって(民謡でも)、そこには素直に心に響くモノがあるのではないか。

高等遊民。弁護士引退後に、この歳になって初めて気が付く。68歳になってしまったのです。

 

後期も行くのだ。