6月14日(月) 横浜にぎわい座

開口一番 桃月庵あられ 『のめる』

『万病円』

『千両みかん』

(仲入)

『宿屋の富』

 

今月は落語会が少ない。

開口一番の桃月庵あられは、3番弟子と。体型も似ていて、話し方も似ている。師匠の真似をして悪いはずがない。話し方も、ゆっくりとしていて、前座ではあるが、聞ける。

『のめる』は初めての演目。前座ばなしなのかな。長屋の友達同士、なくて七癖を直そうと、「つまらねえ」と「一杯飲める」という口癖を言ったら、罰金を払うというもの。互いに、なんとか陥れて、禁止の口癖を言うように仕向ける。

初めての演目だったけど、楽しく、前座なのに、聞けました。

 

白酒は3席。マクラがなかなか面白いが、メモを取れないし、物忘れがひどいので、ブログに書けない。時代を斬るマクラ、だと。

一門の話とか、あれこれ。内輪話もあって、絶対に寄席でないと聞けない。オンエアされないマクラばかり。

白酒の「白酒ばなし」は、36回だと。何度も続いているのですね。今年の2月に聴いている。その時のブログには回数は書いていなかった。

五街道雲助の弟子で、雲助一門会で聴いて、良いんじゃないか、と思っていて、前回2月に初めて独演会を買った。その時の印象が良かったから、また買ったんだ。もう36回なんだね。しばらく買っていこう。

 

『万病円』、初めての噺。最初から2席、初めて噺が続き、あれまあ、大分落語は聞き込んだつもりだったけど、まだまだ知らない、聴いたことがない噺はあるもんだ。

長屋の浪人は、威張っていて、屁理屈を捏ねて、相手をやり込めるのを楽しみにしている。でも、なかなか好相手が出てくると、それもそれで楽しむ、という馬鹿噺。最後は、薬屋を冷やかして、万病に効くという丸薬を見せろと。然るに、病気が万もあるのかと、難癖を付けていじる。対して薬屋は、最後には、なんとか言う、億がつく病名を挙げるというのがオチ。ここが聞き取れなかったんです。

面白かったです。白酒は、やや語尾が聞き取れないときがあるけど、それはこっちの聴力低下のためか。

 

『千両みかん』は何度も。何かに恋い焦がれて伏せる若旦那。番頭が、旦那に聞いてこいと言われて女子ではなく蜜柑と解る。夏なのに、買ってくると安請け負いしてしまって、もし無いと、若旦那は死ぬから、主殺しで極刑だぞと威されて、探し回り、なんと一つだけ、一〇房の蜜柑を千両で買ってくる。七房700両を若旦那は食べて、三房を父母とお前で食べろと渡される。300両か、と思いながら、その蜜柑三房を持ち逃げする。

五街道の一門は、しっかりと噺を語る。でも、現代的くすぐりはしっかりと入れて。良いんでないかい。

 

『宿屋の富』も何度か。大金持ちだと偽って安宿に泊まり、亭主から頼まれてなけなしの金で富くじを買うことになってしまう。当たったら半分やると大見得を切って。さて場面は富くじ発表会場。夢を、沢山、大きく語って楽しんでいる見物人、というか購入者。

宝くじは、買って、当たったときにああしよう、こうしようと、空想をたくましくするのが楽しみなんです。

ワタクシめも、ジャンボ宝くじだけ、ずっと30年以上買い続けている。それこそ、時代で違うけど、そのたびごとに様々夢見ているが、大概は、最低必ずある10枚中1枚の当たり券だけで、それと新しく購入する宝くじとの、不思議な「等価交換」ばかり。でも夢だけ買っている。

丁度、6月11日に発表になったドリームジャンボくじ。まだ、当然番号を調べていないから、まだ、夢の中。

そんな状況での、『宿屋の富』。なんだか、楽しかった。

 

3席とも、いや、開口一番を加えて4席とも笑い系の噺で、それぞれ面白かった。笑った。良かった。