6月7日(日) 相模女子大学グリーンホール 多目的ホール

お楽しみミニトーク 琴調 三三

開口一番 春風亭朝枝 『普段の袴』

宝井琴調 『寛永三馬術から・愛宕の春駒』(出世の春駒?)

柳家三三 『引っ越しの夢』

(仲入)

柳家三三 『釜泥』

宝井琴調 『髪結新三』

 

講談と落語を二人会でやるからと予約。このシリーズは、三三と琴柳と組んで、何年かやっているらしい。

今年は、琴柳体調不良によって、琴調(琴柳の弟弟子)がピンチヒッター。

相模大野の伊勢丹が解体中で、通れないことを知らず、エスカレータを登る前に案内を置くべきだと、三三。まったくその通り。ひどいんだから。

 

ミニトークも毎回やっているようだけど、今回も、落語と講談の違いを主として琴調が。客の違い、客の求める要望の違い。笑いたいのか、感心したいのか。かもね。

 

開口一番の春風亭朝枝『普段の袴』は、最近聞いたなあと思ったら、5月27日、落語教育委員会町田市民ホールで聴いた。その時と、まったく同じ。あそこまで同じ風に喋るのは、完全に訓練の成果というか、まだ自分のものになっていないというか。

でも、悪くはないから、三三が言うように、将来株かもしれない。落語協会。

 

久しぶりに聴く講談。結構期待していたんです。有名な演目だと言うけど、知らない。徳川3代将軍家光が、芝増上寺にお参りの帰り、馬に乗って帰ることになって、芝愛宕山の男坂という急階段を馬に乗って登り、紅白の梅の枝を折ってこいと命じる。3人失敗して転落した後、マガキ何某が、成功する武士の話。

まあ、面白かったですが、こういうお話しはよく知っていないと楽しめないですね。講談ファンは知っている演目の語り方で楽しむのでしょう。

調べたら、公表された「愛宕の春駒」ではなくして、「主世の春駒」とばかり出てくる。

 

仲入前の三三は『引っ越しの夢』かな。疑問。記憶では『口入屋』だと思って調べたら、上方では『口入屋』が、江戸では『引っ越しの夢』だそう。

さるお店に、若い女中が新しく雇われるのだけど、上方は口入れ屋から頼む下りがあるのだけど、江戸ではないから、らしい。

後は同じようで、中2階に寝ている新米おなごしに夜這いを駆けようとして、番頭、二番番頭、定吉が、吊り戸棚が落ちそうになったり、井戸に落ちそうになったり、困難に陥る艶笑噺。

三三は、中2階の構造やら、吊り戸棚の構造や位置関係をわかりやすく話してくれて、良く解った。

やはり、三三は良いねえ。仲入前なのに、こんなにやっちゃって良いのかしら、と思うほど。艶話も上手。

 

中入り後の三三は『釜泥』。泥棒の話で、町中の釜を盗んでやろうとする、さる豆腐屋では盗まれては商売あがったりと、亭主が釜の中に入って、一杯飲んで、威してやろうと。

もっと長い噺だと思っているけど、トリ前だから軽く。でも良いよ。

 

トリは琴調の講談。が、やはり何の話しか解らないし、2日連続の飲み会明けだったので、ぐっすり。ほとんど覚えていない。最後の『髪結新三』の一席でした、で目が覚める状態。蜜柑や材木で財をなした紀ノ国屋が出てきたような。

まあ、良いのだ、講談は、名調子だとゆっくり寝られるらしいから。ただ、名人講談だと、聞き入って寝られないはず。

 

講談は、話を知っていないと楽しめないなあ。調子は好きなんだけどね。

講談に突っ込むと、いかに、高等遊民としても、時間が足らない。

能楽中毒、活字中毒、落語、クラシックで、手一杯。これ以上広げられないでしょう。という訳で、講談は卒業かな。

柳家三三は、自分的には現在の一押し。

実は、実は、今月のにぎわい座ハマの十番勝負は取れなかったけど、7月には、3回も聞けるのだ。10日の関内寄席で花緑・宮地との三人会、12日のハマの十番勝負、14日の花緑との二人会。凄いでしょう。

ホントに講談に突っ込む時間と余裕はない。

講談の、神田伯山は良いかもしれないけど。