5月30日(日) 梅若能楽学院会館

番組

<仕舞>

Ⅰ 『田村』クセ 『竹生島』 『小袖曽我』 『羽衣』キリ 『法下僧』小唱

Ⅱ 『高砂』 『田村』クセ 『船弁慶』クセ 『紅葉狩』 『羽衣』キリ替え型

<連吟>

『田村』クセ

<仕舞>

Ⅲ 『田村』クセ 『経政』クセ替えの型 『井筒』 『楊貴妃』 『杜若』キリ 『花月』キリ

<素謡>

『半蔀』

<仕舞>

Ⅳ 『清経』 『忠度』 『野宮』 『砧ノ段』 『船橋』

<番外仕舞>

『加茂』 山中景晶

『竜虎』 山崎友正 小田切亮麿

『天鼓』 梅若英寿

『船弁慶』キリ 角当直隆

『邯鄲』舞アト 梅若紀彰

 

なんとなんと、昨年の12月に続いて、またまたお稽古会。発端は、去年の会が東京の梅栄会の方々たちが出演できず、なんとかやりたい、それに人数的にも応援したいということで、横浜の紀彩の会にも声がかかり、即答、出ます。

会場は、中野の、梅若学院会館本舞台。これも最初はこぢんまりと3階の練習舞台でということだったが、梅若会のご協力の下、本舞台のお稽古という形式にして、見所は非公開(但し、中を通って知り合いだけは見学できる体制で。

更に、鎌倉の梅栄会の方々も参加となって、上記のような、割と大人数の、立派な稽古会。

番外仕舞には、梅若実師のお孫さんの英寿さんも登場。いよいよか。

 

5月28日には、下見経験のために、本舞台に登らせて貰った。お稽古会本番では、数が少ないけど、見学の方もいて、朝からの緊張感は身につまされる。

例えていうと、現役弁護士時代の、重要な反対尋問が午後1時からあるときの、家を出てから、まず事務所にいって、裁判所に向かう感じに近いなあ、等と思い出して。前日までの準備を入念に行って、当日は、なるべく淡々と、しかし頭の中では集中していて、多分、現役当時の事務局は、ピリピリした雰囲気に声もかけられない感じだっただろう。一発勝負の反対尋問。

でもでも、どっちみちこちらは、お楽しみのお稽古会。楽しめれば良いのです。

 

紀彩の会の仕舞は、Ⅰの2曲目と3曲目。Ⅱの3曲目まで。

ワタクシは、『船弁慶』クセ。自分の出来は、まだ録画映像を見ていないのでなんとも言えないけど、下に居から立ち上がるときにチトフラついてしまって、それがどうなったか。後は、夢中でよく覚えていないけど、貫禄があったと誉めて頂いたし、謡にも乗れて拍も合ったし、まあ良いんじゃないか、と。終わって、切り戸口から出てきたときは、満足感があったし。

練習中の、上手にできない状態から一緒にお稽古してきて、見続けているから、あれまあ、本番のお稽古会ではここまで上達したか、と心底思う。『小袖曽我』は女性2人の相舞で、合わせるのに本当に苦労していた。それがそれが、見事に合うではないか。勿論、上手な方々やプロの舞と比べれば劣るのだろうけど、徐々に、苦労しながら上達していく様を観ていて、何だかウルウルしてくる。

 

連吟『田村』。紀彩の会以外に、もと会員2名のご協力も得て、男女混声の連吟。新しい試みだよね。

出だしの、「春宵一刻 値千金 花に清香 月に影」。ここの、最初の一言、しゅ~んしょういっこく~、の音の高さが難しい。シテを勤めたけど、ツレの発声とタイミングが合うか、声の高さは、などが一番心配。あたいせえ~ん~きい~ん~、の高さが続くか。できるだけ、最高の高さで。

これもまだ録音を聴いていないけど、気持ちよく謡えたので、良かったのでは。

 

とにかく、気持ちよく、楽しくできたので、最高です。

高等遊民の、前期高齢者の趣味というか、もはや、中毒。

また、今年中にお稽古会、やりましょう。今度は、鎌倉で。もともと梅栄会は、東京の中野が発足場所のハズで、鎌倉にも有ったのに、横浜能楽堂グループの素人が紀彰師を慕ってお稽古を開始したので、東京でも、鎌倉でも、丁度中間地点なので、どちらのお稽古会にも参加できるのだ。