3月3日(水) 横浜にぎわい座
開口一番 立川志らぴー 『二人旅』
『替り目』
『崇徳院』
(仲入)
『ちきり伊勢屋』
横浜能楽堂の能を知る会から、同一日の連続。この日は、昼から月例の医者、横浜能楽堂で能、にぎわい座で志らくと、盛りだくさんでした。
立川志らぴーの『二人旅』は、上方落語だよね。旅ものシリーズの中。本来は、伊勢参りの途中かな。前座ばなしでやるんだ、と。
そんなに下手ではなかったが、情景が浮かばないね。意欲的に取り組みつつあると言うことで。
『替り目』。志らくはなんだか、元気が出ないね。客席も結構空きが多くて、マスクばかりで、盛り上がらない。いつもの替え歌で盛り上げようとするも、イマイチ笑いが取れない。
酔っ払いが、自宅近くからクルマに乗って、からかって、今度は女房にからんで酒を飲みたがる話だけど、女房がおでんを買いに行ったところで、お終いにした。うどん屋をからかって、女房が帰ってきて、という部分がカットされているから、演目の『替わり目』にならない。
時間の関係かしら。
続いて『崇徳院』。これもご存じ噺で、まあ志らくの『崇徳院』ね。良いんじゃないのかしら。だけ。
仲入後の『ちきり伊勢屋』。これは珍しい演目、と自分でも喋っていた。昔の喜劇映画を思い浮かべて欲しいと。配役まで示して。
そもそも、「ちきり」って何か。「ちきり」という商売をして大店の成長した伊勢谷の2代目。相当ぎりぎりの商売をした報いか、息子の主人公が来年の2月に死んでしまう、それまで情けをかける、それが報いて、伊勢屋が復活する、というお話しで、人情噺でホロリ出もなく、爆笑ものでもなく、なんだか中途半端な噺。人情喜劇か。
「ちきり」って、質屋か何かなのかな。酷い取立をしたり。広辞苑にも載っていない。
丁度、21時に終了。ピタリでした、志らく。
これで、新・志らく百席は、八六席終了のハズ。計算違いがなければ。
始まりは、席が取れないほどの人気シリーズで、チラシも充実していて、必ず翌回の演目入りのチラシが刷り上がっていたが、コロナ後は、当日の回も、次回も、チラシがない。その因果かどうか、半数の上に、空席がちらほら。
ために、志らくも乗りが悪く、客席も乗りが悪く、盛り上がりに欠ける。
コロナで、中止になった明けは、客席が半数でも、やっとこれで落語が聞ける、落語が出来ると言うことで、噺家、客双方とも力が入っていたけど、何だか、半数が通常になってしまって、客足も非常事態宣言で悪くて、こんなモン、的な。噺家側も、こんなモン的な。
良くない傾向だ。
3月21日まで非常事態宣言を延長したけど、何も変わらない。いっそのこと、一切中止にして、その後、ワッと落語会にすれば良いのかも。