3月3日(水) 横浜にぎわい座
開口一番 前座 古今亭菊一 『元犬』
『道灌』
『魚屋本多』
(仲入)
『花見の仇討』
二泊の箱根旅の帰りに、自宅ではなくて、にぎわい座に寄るって、なんちゅう生活してんだって。
ハマの十番勝負が、2月で十番に達して、3月に番外編。3月3日にやるらしい。三三の日。
十番勝負とは違ってネタだしなし、ゲストなしで、三三たっぷりの3席。これは予約とりずらかった。ので、箱根帰りだろうが、行くのです。
前座ばなし。『元犬』。どうして早口なのかしら。爺は聞き取れない。十分知っているネタだから良いけど。
なんでも、この前座、古今亭菊一、東大出だって。何でまた、ご自由だけど。東大にも落研あったし。2012年文3入学、本郷には行かずに駒場の教養学科教養学部2016年卒業。2017年に早くも、古今亭菊太朗入門、らしい。師匠の菊太郎も知らないし。早稲田中退で、2008年真打ちらしい。この師匠は、2代目古今亭圓菊。更にこの師匠が、あの2代目古今亭志ん生。この志ん生は、以前、三遊亭圓菊を名乗っていたらしい。
これらのことは、仲トリのマクラで喋っていたことと、今朝調べたことと。
『道灌』、これも前座ばなしだと聞いたことがあるけど、三三が喋るとね。やはり良いよ。
「七重八重、花は咲けども山吹の、身の一つだになきぞ悲しき」との古歌。三三が話すと、しっとりと、村雨が降って、道灌の心情と、あばら屋の女の教養が伺えて。
『魚屋本多』、このマクラで、何が気になって話し出したか、前記した古今亭菊一、菊太郎、圓菊、志ん生の、名字って言うのか、何々亭とか、何々家の話になって。
柳家と柳亭の関係とか。柳家小さん、柳亭市馬、柳亭市江とか、もうすぐ真打ちになって柳亭燕三になるとか、まあ知らなくてもいい話なんでけど、知っていると、なんだかなる程って感じがするお話しで、終わらなくなって時間が経っていく。
こういう系譜というか、他の師匠にお話しを教わっても良いのだけど、やはり師匠お許しというか、が必要だったり。真打ちになる前に破門されてしまうと困るとか、死んでしまうと他の、一門の真打ちの弟子になっていくとか、なんだかんだと有って、面白いようなどうでも良いような。
で、このお噺は、講談ではないか。講談落語とか行っていたけど、初めて。
今は魚屋になっている男が、実は小牧長久手の戦いに参加した徳川側の武将の忘れ形見で、その男は今更だけど、その子ども、孫ですね、が士分に取り立てられて出世するというモノ。
その戦の時の口調が、講談そのもので、良い感じ。三三は講釈もできる。
ここで、既に20:30。仲入したあとの高座はどうなるか。
長屋の噺だよ、と思ったら『花見の敵討ち』。そうだ、もうそんな季節だ。春になると、花見ばなし、長屋ばなし。
しっかりと、楽しく話していました。ご存じ、花見の趣向で、敵討ちをやろうということなんだけど、酔っ払ったホントの武士がでてきて、助太刀してしまう、ホントは止め役だったのが、叔父さんにつかまってベロンベロンになってしまうと言うドタバタの楽しい噺。
終演は21:25になってしまって、深夜の帰宅。
今までの三三は、〆はしっとり人情噺だったが、今回は長屋と花見。講談ばなしも出来るし、一之輔が好きそうな笑い話も出来るし。いいんでないでしょうか。
2021年5月から、またハマの十番勝負が組まれた。パンフ入手。ゲストも、真打ちの面白い人気者を集めて。なかなかチケットを取るのが難しくなるか。どんな一年になるか。楽しみです。全部行きたい。
多分、2022年3月3日にも、番外編やるんじゃないのかしら。