1月7日(木) 横浜にぎわい座
開口一番 立川志ら松 『子ほめ』
『洒落小町』
『親子酒』
(仲入)
『鼠穴』
新年初笑いは、立川志らく。
開口一番の前座は、まあホントにつまらないし、下手。目をつぶって聞いていると、役の差がまったくわからない口調。
東京の寄席では、前座は、ほとんど客も入っていない時間に、増えてくるまで待つ、その間に、少ない客に笑って貰おうと努力することか言う話を聞いたことがあるが、立川流は、寄席には出られないから、志らく独演会に来た多数のお客の前で話すことになる。そのために、技量が上がらないのではないか。寄席の前座の下積みがないからね。
立川流は、二つ目だけじゃなくて、四つ目位を作って、前座入門から一定の技量に達してから初めて高座に上がれるという仕組みを作ったらどうか。
この日の志らくは乗っていた。
翌日から非常事態宣言が出ることが決まっている、最後の平常の落語会。決死の覚悟のお客と笑わせておく。
それでも、この日は、珍しく「当日券あり」。
『洒落小町』、聞かない演目だ。初めて。まあ、洒落をいっぱい使う噺で、、これはアドリブがしやすい。志らくお得意の替え歌も披露して、大ウケ。大声で笑わせていただく。気分良し。
『親子酒』。禁酒を約束し合った親が飲み始めて、酔っていく様が、これも沢山のアドリブで支えられる。言い訳の中で、現代ネタをたっぷりと落とし込む。こういう話が出来るのは、変化球だらけでも、まともな噺に仕上げるのは、志らくしかいないか。
オチは、通常で。4人にも化ける息子に身代は譲れない、ぐるぐる回る建物身代は要らない。
ここまで持っていくのに、親の酔っ払いぶりが実に楽しくて、それに、他の噺家、志の輔などの悪口、時事ネタなどもからませることが出来る。ウケる、ウケる。
志らくは、ここ何年も飲んでいないそう。飲まないらしい。前は酒豪と言えるほど飲んだらしいが、悪い酒。
今日の志らくの出来は、よろしい。
『鼠穴』。一転、最後はアドリブを入れないしっとり人情噺。そのなかでも、人情一筋ではなくて、笑いも取る。
これで83席終了かな。やぱり、なんだかんだ言っても、上手な噺家なのだから、大事にやっていって欲しい。
後、17席か。ちゃんと聴きますから。年内かかるか。