11月28日(土) 横浜みなとみらいホール
指揮者:川瀬賢太郎
いずれもベートーヴェン作曲の
序曲<レオノーレ>第3番
交響曲第8番
(休憩)
ヴァイオリン協奏曲
ソリスト:竹澤恭子
ベートーヴェン生誕250年企画。
当初予定は、首席指揮者ピエタリ・インキネン指揮であったのが川瀬賢太郎に交替、ワーグナーの「タンホイザー序曲」がベートーヴェンの「レオノーレ第3番」に変更された。日本への入国規制。
で、どういうプログラム順かと思っていたらば、ヴァイオリン協奏曲を最後に持ってきて、交響曲を休憩前にした。協奏曲と、交響曲の演奏順としては、異例なことだと思うけど、この順はインキネンからのことなのか、川瀬さんが決めたことなのか。
指揮者の川瀬賢太郎。36歳。若い。
先月の指揮者も若手ではあったが、今回の指揮者川瀬さんは、十分に独自の指揮ぶりを持っていて、先月のように日フィルに遠慮するという風では無くて、自分の指揮を貫いたと思う。日フィルと合っていたか。
力強さ、大ぶりの指揮、弾けるような音が目立ったが、ベテランのマエストロとは違う指揮ぶりは、好印象でした。
何度も聴いている曲ばかりで、泣くかしら、と思っていたけど、泣かなかったのは、泣くような指揮では無かったからか。
悪くないですよ。こういう指揮。若者らしいということで。
交響曲8番の、なかなか終わらない終曲部も、しっかりと振っていく。力強く。
フルートの真鍋さん、序曲レオノーレでの独奏は素晴らしかった。服装は、胸から上と袖がレースになった黒ドレス。あまりこういうこと書くと、ドレスに費用がかかって可哀想だけど、大きめな付け睫毛をしているくらいだから、オシャレなんでしょう、きっと。
ヴァイオリン・ソリストの竹澤恭子さん。濃い青のロングドレス。袖が長くひらひらするの。やや太めな体型が見えてしまうけど、貫禄えす。プログラムには書いていないけど、1966年生まれ54歳。
登場してくる時は、やはり緊張でしたが、ソロパートが始まるまでに、徐々に音楽に身を委ねて、動き始めて、あの弾き出しからググッと。さすが・・
楽章が進むにつれて、リラックスの中にもしっかりした演奏で、取り分けて印象的だったのは、弱音、高音の演奏。ストラディバリウスらしいけど、どこまで楽器の性能なのか、奏者の力量なのか不明。だけど、良い。
そして、最後の終わり。ベートーヴェンだけど、ザッと終わる。さあ、終わるぞ、どう弾くかしらと見つめていたらば、ガッと終わって、最高でした。
ここまで来て、竹澤さんにっこり。うまく行った、満足的な演奏だったのでは無いでしょうか。
この曲の時の川瀬賢太郎は、邪魔をしないような指揮ぶり。先輩で、名演奏家の竹澤さんに委ねた方がよろしいのです。
ヴァイオリン協奏曲を最後に持ってきたのは、正解だったですね。
アンコールは、無伴奏かしら、わからないが、今回はありました。密を避けるために、いつもの紹介掲示は無い。
客席は、前回もだけど、市松では無い。にもかかわらず、空席が目立つ。観客が戻ってこないか。丁度、定期演奏会のシーズンチケット販売時点では、演奏会の中止が多かったから、継続しないお客が沢山いたか。
抑うつ的で沈んだ気持ちが、躁的なハイになりました。日々、時間によっても気分が上下するので、自分でも嫌になる。前は、月単位だったのに。
持病と思って、付き合うしかないのですね。
来月は、ベートーヴェンの第9、実行するらしいです。楽しみ。どうなるのかしら。合唱団の人数はどうなるのかしら。