11月11日(水) 相模女子大グリーンホール

ボクが間に合ったのは・・

連吟 『井筒』 梅若実 鷲尾章弘

能 『百歳の母』・新作

  シテ(母)松山隆雄

  二胡:王しょう峰 笛:一噌幸弘 小鼓:森澤勇司 大鼓:柿原光博 太鼓:大川典良

 

3月14日(土)に本来予定されていて、チケットを買っていたさがみはら能。まあ、地元だということもあるし、梅若会だし、応援しなくちゃいけないかなと思って購入していたところ、コロナで延期となって、11月11日の水曜日になってしまった。払い戻しもできたのかもしれないけど、そのまま維持。

10月になって、本日ブログに書いた能楽座自主公演が入って、これを買ってしまったので、ダブった。というか、何となく、能楽座自主公演は、午後1時か2時開始だろうと、こちらのさがみはら能は午後7時開演じゃ無かったっけ、梅若実も両方出演だし、ダブれるのではないかと思っていたら、あれま、能楽座自主公演は夕方5時45分終演で、さがみはら能は6時開演が判明して、サボろうかとも思ったけど、頑張りましょうと言うことで、千駄ヶ谷から相模大野まで急ぎ移動する。

それでも、開演には間に合わなくて、つまらん挨拶(相模原市長とか商工会議所)がパスできたのは幸いだけど、金子直樹さんの解説や、仕舞3曲『敦盛』『松風』『船弁慶』には完全に間に合わず、狂言『附子』の最後だけ、ちょっと覗けて、連吟からはちゃんと座って。

 

千駄ヶ谷から移動してきたに違いない梅若実の連吟『井筒』。知っているお能だけど、こっちもやや落ち着かずに、詞章の一部だけしか聞き取れず。ただ、あっちでも、こっちでも、梅若実は声がよろしい。本日3曲目だけど、疲れも見せず。奥からヨチヨチと歩いてでてきたが、こっちは葛桶の用意はなくて、普通の椅子。

 

休憩に入ることなく、新作能の『百歳の母』。緞帳が下がっているという新しい演出で、お調べではなくて、多分太い笛の低い音と、二胡の演奏で、幕が上がる。この太い笛の演奏は良かったな。見えないから多分太い笛だと思うけど、常の音色とは違って、笛かしらと思う音色だけど、低く響く、良い音色で、続く二胡の演奏とマッチ。このスタートは良かった。

緞帳が上がると、囃子方と二胡、舞台上には白の着物を纏ったシテ。綺麗な装束でしたが、新しく作ったんだろうな。

で、どんな舞がでてくるかと思ったら、ぐるぐる回るだけ。散歩か。お能の摺り足なのだけど、プログラムには早舞ともあって、そういう囃子演奏なのだけど、舞そのものはゆっくりと回るだけ。

何かの展開があって、何らかのストーリーがあるかと思ったら、あれ、お終い。

新作だから、新しい試みがあっても良いけど、お能なんだから。取り分けてこれから能楽に親しむかもと言う方々にとっては、アレ、お終い、回っただけジャン、これって、お能か、という印象だけ。

それなりにお能を観てきたワタクシでも、お能かな、と思うほどだし。

 

能楽に親しんで貰おうという企画ならば、失敗ですね。全然感動とか感激はないし。

どうしましょう。来年は、どうしましょうか。

能楽座自主公演が、最高だっただけに、残念というか、ああそうなのね、だけ。眠りはしなかった。何が起きるのだろうかと思ってみている内に終わってしまったし。