7月25日(土) 国立能楽堂

解説 和久莊太郞(宝生流シテ方)

狂言 『附子』(大藏流 山本東次郎家)

  シテ(太郎冠者)山本泰太郎 アド(主)山本凜太郎 アド(次郎冠者)山本則孝

(休憩)

能 『羽衣』 (宝生流)

  シテ(天人)辰巳満次郎 ワキ(白龍)御厨誠吾

  笛:小野寺竜一 小鼓:森貴史 大鼓:佃良太郎 太鼓:小寺真佐人 地頭:小倉伸二郎

 

ショーケースの解説は、毎回当たり前だけど能楽の歴史や舞台の説明などは同じで、飽きるが、こんなに毎回来る見物も少ないだろうし、やはり、それぞれ個性が出るもので、話し方やアドリブの違いが出て面白い。

和久莊太郞さんは、真面目。

 

『附子』何回目だろうかと数えたら、このブログに載っているだけで5回目。テレビやユーチューブ、ブログ開設前も見ていたようだから、10回になるのかしら。山本東次郎家は初めてな記憶。

東次郎家とはなじんでいるから、橋掛かりから登場する顔を見ただけで、名前がわかる。アド主の凜太郎君が先頭で。立派になって来た。

さすがに、東次郎さんはもう出演するような曲ではないが、泰太郎さんが、シテ太郎冠者で、しっかり演技。アド次郎冠者の則孝さんも、しっかり。やはり、東次郎家は、お笑いだけではなく、しっかり。

 

『羽衣』も数えたら6回目。宝生流も2回目か。有名曲だから、何度も上演される。

「いや疑いは人間にあり、天に偽りなきものを」の部分の詞章は、何度聞いても、良いねえ。

舞は、後半に続いて、美しい。キリの舞は、このたび、紀彩の会の発表会用に紀彰師が見本を見せて頂いて、誰か舞うのではないか。そんな目で「東遊びの数々に・・・」を聴きながら、破ノ舞というのか、を観ていると、新しい感慨がある。

もっと、仕舞のお稽古をしたら、もっと楽しくなるだろう。

来年の夏に、紀彰師がシテの『羽衣』が予定されている。というか、今年の夏はコロナで延期になってしまった。却って良かったかも。

コロナ感染対策としては、入口に以下の掲示。

「防疫対策と致しまして、本日のシテ・地謡・囃子方は抗体検査を受けてております。7月25日 辰巳満次郎」と。

抗体検査の意味が解っているのだろうか。これを掲げる意味が解らない。抗体検査を受けたから、感染対策として何だって言うのか。

地謡は、間隔を空けた4人が一列だけ。これが宝生流対策だな。舞の曲だから良いけど、強い戦いなどの曲の時は迫力不足になるだろうな。