7月7日(火) 横浜能楽堂第2舞台

 

2月18日以来の、紀彩の会お稽古。実に4ヶ月半ぶり。

こんだけ長期間、謡や仕舞の練習から遠ざかっていたのは、去年の5月に、横浜能楽堂主催のお教室に通うようになって以来初めてで、ずっと月に2度のお稽古を続けてきた。

この「休業」の間、、最初の内は、謡の録音や、謡本を利用して、謡のお復習いをしたり、仕舞の録画を観て、お復習いをしたりしていた。

また、丁度2月末頃に、注文したオーダーメイドのお袴が仕上がってきて、着装は出来そうもないから、たたみ方のYouTubeを観たりしていた。着物のたたみ方も。帯締めもあれこれ。

が、緊急事態宣言がでたり、解除後も、こういう公共施設は、利用のガイドラインで厳しく仕切られたりして、こちらもモチベーションが下がってきて、「もうどうでも良いか」「ダメならダメでも良いか」なんて、お復習いもしなくなってしまっていた。

それでも、6月中旬になると、7月からのお稽古が不十分ながらも出来ることが決まってくると、相変わらず、お復習いは出来ないが、まだ一度も履いたことがないお袴の着装訓練をしたり、お袴用の帯締め(一本締め)の練習をしたり、夏用の浴衣を買ったり、それらのたたみ方の練習はやる気が出るのだ。そして、浴衣袴姿になってみると、自然に身体を動かしたくなって、カマエ、スリアシ等をやってみたり、2月18日の最後の仕舞のお稽古録画を観たりして、気分が大分高まってきた。

しかし、ずっと一日中座りっぱなし、寝っぱなしの生活を続けてきて、お散歩すらもせず自室(長流水庵)に籠もっていたので、足腰の筋肉が、もともと少ないのに、更に落ちて、不安だらけ。

 

そんな状況の中での、待望のお稽古復活。重い重いカバンに、浴衣、帯、お袴、足袋、お扇子などを入れて、横浜能楽堂に向かう。

 

謡のお稽古は、大声での発声が禁止ということで、紀彰先生が、『田村』を最初から録音してきていただいたのを、謡本を見ながら拝聴しつつ録音。

聞き惚れている暇はないが、つい聞き惚れていて、お稽古には十分ではないけど、特に難しく感じたところだけ、ちょこっと質問する程度。さっき、録音を聴いてみたら、やはり難しい。このままお稽古は出来そうもないか、出来るか。紀彰先生は、極めて正確に梅若謡本通りに謡って下さるので、何度も聞いて、メモを取れば出来るようになるか。

 

次いで、仕舞のお稽古。冬に発表会を考えているらしく、どの曲の仕舞を各自がやるか、決めろという趣旨で、10曲の仕舞を録音してきて、見本を舞っていただけた。

見とれてしまって、録画は担当者任せになったが、これは素晴らしいデータだ。10曲もあって、紀彰師の謡と舞がセット。永久保存だな。

『鶴亀』キリ、『田村』クセ、『船弁慶』クセ、『羽衣』キリ、『熊野』クセ、『紅葉狩』クセ、『吉野天人』キリ、『竹生島』キリ、『清経』キリ、『養老』の10曲。

これから選べと。さてどうしましょう。練習してきた『田村』や『鶴亀』、昔やった『熊野』は出来るだろうけど、挑戦という意味では面白くない。強くて、格好いいのは、『竹生島』キリの龍神の舞、『清経』キリの戦いの舞。でもいままでのヒラキやウチコミなどが、かなり違っていて、戸惑う。苦手な、拍、それも大きな音の拍も多いし。出来るかしら、でもやってみたいし。

男の老人向けには『養老』かな。

『羽衣』キリも良さそうだけど、女子向けだな。『船弁慶』クセも、静の舞だし。

録画を観て、考えましょう。

 

最後に、仕舞の基礎練習。基礎からやって下さいとお願い。ここで始めてお袴をはいている楷がでる。お袴をはいていると、上手に見えるだろうし、自分の心も上手に舞えそうな気がしてきて、不思議効果。

今回は、男性3人がお袴。お稽古も良い感じだよね。

強いヒラキとかもちょこっと教えて頂いたが、これは難しい。これまでと舞の思想が違うようなイメージで。ヒラキもまっすぐ下がらない。斜めに下がるが、顔や上半身はそのまま。初めてだから。頑張りましょう。

 

次回のお稽古は7月22日。謡のお稽古も出来るようになるか。

とにかく、腿なんかパンパン。脚が痛くなって、もともと運動音痴なのに。でも、非常に疲れたけど、楽しかった。お稽古を続けていて良かった。お袴も買ったことだし、まだ続けましょうね。

高等遊民、67歳になるのだけど、幾つまで出来るか。