何気なく録画しておいた、BSプレミアムの放映映画。
いやあ、びっくり、凄い映画でした。有名な映画だったんですね。知らなかった。
光州事件は、知っていました。1980年、全斗煥政権の、民主化要求市民に対する軍事弾圧事件。大量殺人。massacreです。
余談から。
このmassacre、語源は良く解らないですね。masだから大量か。sacreって、なんだろうか。フランス語のsacreは、サクレクール寺院などの神聖って感じ。英語のsacredもセイクリッドで、神聖。何で、これが大虐殺?何か、宗教的意味があるのだろうか。
これも、高校時代の英語の時間。例の担任が、まさか、まさかといううちに大虐殺などと駄洒落を言って、massacreマサカーの単語を覚えさせようとした。なぜか、これも記憶に残っている。
1980年というと、司法試験に合格した年だったけど、前年だったか、朴正熙が暗殺されて、全斗煥が軍事クーデターをして、反共弾圧を繰り返していた時勢。
ホントに怖かった。弁護士になってから、韓国に旅行に行こうと言う時も、私のような人権派を標榜する弁護士は、逮捕投獄の危険も考慮しなければならなかった。日本国内の韓国民主化の団体とお付き合いもあったし。韓民党って言ったかな。金大中。
ほんの30年くらい前までなんだよね。
物語は、光州事件の取材をしようとして韓国、光州入りをするドイツ人ジャーナリストと、連れて行く韓国人タクシー運転手のお話。実話に基づいているらしいが、韓国人タクシー運転手の実像は、大分異なるらしい。
現代でも、光州事件の評価というか真相を解明して罪を問うていこうという勢力と、触れたがらない勢力があるらしい。世界的には、軍事的大量殺人で一致しているはずだけど。
でも、中国では、触れないらしい。それは、1989年の天安門事件があるから。これも軍隊を動員して、実弾を使い戦車まで使った大量虐殺事件。中国では、いまだにこれを暴徒鎮圧としている。確かに、暴徒鎮圧だけど、軍隊を使って、人民に銃を向けさせるのが正しいのか。
そして、まさしく、今、アホバカトランプが、軍隊を使った黒人差別反対運動弾圧をしようとしている。これが、最強の国アメリカの、現職の大統領でいられるということが信じられない。
治安行動に、軍隊を使わない、ということは、結構民主主義的常識なんだけど。日本では、60年安保も、70年安保も、その後の学生運動も、鎮圧には、警察の機動隊しか出動させなかった。自衛隊の治安出動はさせないという良識が、当時の政権にはあったんだね。
光州(クワンジュ)虐殺事件
天安門虐殺事件
忘れてはならない。勿論、南京虐殺事件も。
なんか、映画感想から外れてしまった。