4月6日から、国立劇場公式YouTubeチャンネルで、3月歌舞伎公演(小劇場)で公演予定だった、通し狂言『義経千本桜』の無観客上演の無料配信を行っていたことが、判った。
4月30日(本日ですね)の午後3時までと言う、期間限定配信。
コラナ危機下で、時間に余裕が沢山できたのでこの際やりましょう企画の第四弾は、急遽、この無料配信拝見に変更。これも、時間に余裕があるから。
通し狂言と言っても、一段目と五段目はなくて、
二段目:伏見稲荷鳥居前の場 渡海屋の場 大物浦の場
三段目:下市村椎の木の場 竹藪小金吾討死の場 釣瓶鮨屋の場
四段目:道行初音旅 河連法眼館の場
のみで、しかも、実際の上演時間を約半分の編集短縮しての配信。それでも、二段目は約1時間40分、三段目約1時間50分、四段目約1時間35分で、合計約5時間以上。それこそ通して観ることが出来る、時間の余裕が与えられた。
配役は・・・
尾上菊之助:佐藤忠信、源九郎狐、渡海屋銀平(実は平宗盛)、いがみの源太
中村鴈治郎:源義経
市川團蔵:鮨屋弥左衛門
その他、静御前は、場によって、中村梅枝、中村米吉、中村時蔵
まあ、要するに、音羽屋の菊之助が、ずっと取り組んで組み上げてきた通し狂言義経千本桜、実際の公演開始予定日3月4日の直前に中止になってしまったので、どうしてもやりたかったのでしょう。音羽屋偉い、松竹偉い、国立劇場偉い。
歌舞伎は、何回か歌舞伎座にて鑑賞したことはあるものの、最近は1回1万8000円と高額だし、他に能楽などで忙しくて出かけられなかった。だから、上記の場の幾つかは観たことがあるけど、通し狂言って何?義経千本桜って、何?状態でした。
で、初めて、義経千本桜のあらすじが解るというお粗末。なんと、壇ノ浦で死んだはずの平家の知盛、維盛、教経、安徳天皇までが生きていた!という設定なのですね。一方、兄源氏の頭領頼朝に疎まれる義経が主人公で、平家の生きていた公達との関わり、思い人の静御前、義経を助けようとする佐藤忠信らも関わって、奇想天外のストーリー。
やっと、義経千本桜、の意味が解るというか、それでも解らないというか。
河連法眼館の場は、割と記憶があって、以前旧歌舞伎座で、成田屋市川海老蔵で観た。狐の早替わりが印象的で、今回尾上菊之助より、上手だったかなあ。
期間限定とは言え、無料配信は、偉い!営業的には損失大だろうけど、これで歌舞伎に客が呼べるようになれば、長期的には良いんじゃないのかな。僕も、また行くかなあ、と思いました。ただ歌舞伎座は高いから、国立劇場かな。
コロナ危機下の高等遊民生活で実現した、通し狂言鑑賞。充実した時間を過ごせました。
さて、次の企画は何かな。