時間の余裕ができたので、この際やろう企画第三弾は、桂歌丸のYouTube。

枝雀、志ん朝ときて、これまた他界した名人桂歌丸が次でしょう、と。

2018年7月他界です。

 

まずは、動画の落語。

お化け屋敷 ねずみ お茶汲み 厩火事 紙入れ

いずれも、何度か聴いている演目だけど、歌丸は、滑舌が良くて、聞きやすい。はっきりとした発音。志ん朝の江戸弁ではない。コトバを大切にしたのだね。

横浜にぎわい座の館長だったよね。真金町という赤線地域の、女郎やのお坊ちゃん。浅草界隈の雰囲気はない。その地方の江戸語りではないのだ。勿論、上方ではない。

 

秀逸は、真景累ヶ淵。

歌丸の集大成か。にぎわい座で、数ヶ月にわたっての連続高座で、全編を語ったモノ。幕末から江戸にかけて活躍した落語の神様三遊亭圓朝の作。

(1)宋悦殺し (2)深見新五郎 (3)豊志賀の死 (4)勘蔵の死 (5)お累の自害 (6)湯灌場から聖天山 (7)お熊の懺悔

各噺(段)が、40分から50分で、全部では5時間くらいになる。(7)お熊の懺悔まで話したのは、圓朝以来ではないかと。

 

動画ではなかったけど、聞き惚れた。極小数カ所、かんだり、忘れたりした箇所を除いて、よく覚えて、自分のモノにして、語るようねえ。

 

物語は、あまり連続性はないが、因果応報、呪い、憑依、人殺し、祟り、男と女の情念が入り交じった、おどろおどろしい語り。それだけに、記憶力というか、訓練というか。鬼気迫るモノを感じる。圓朝もよく作ったし、歌丸も良く話す。歌丸は「おしゃべり」と言っていたけど。

 

こういうのを通して聴けるのは、クローナ危機で、時間が取れたから。楽しめた。

 

まだ、読書に関心が向かない。チョロチョロ、横目で本棚を覗いちゃあいるし、手に取ってはいるし、ちょこっと読みかけた書籍もあるけど、まだかな。

最近配信されている能楽もあるので、それも観ているし・・。

まあ、今のところ、心平穏です。