1977年2月 東京観世能楽堂にて収録
『隅田川』 (観世流 梅若六郎家)
シテ(梅若丸の母)梅若六郎 子方(梅若丸)角当直隆 ワキ(隅田川の渡し守)宝生欽一 ワキツレ(旅人)宝生閑
笛:田中一次 小鼓:鵜澤寿 大鼓:瀬尾乃武 地頭:梅若泰之 副地頭:梅若景英
緊急事態宣言となって、もう何日も家に籠もりきりで、GW開けまで籠もることになるので、買っておいたDVD能を、観直そう。
今回の『隅田川』は2本あって、1本はこの観世流梅若六郎家、もう1本は喜多流。
この『隅田川』は、1977年の舞台という43年も前のモノ。
出演者の名前も、上記は当時のモノ。
シテ梅若六郎は、55世。
副地頭の梅若景英は、その後、56世梅若六郎で、現、梅若実玄祥。
地謡に梅若慎也とあるは、その後、梅若晋矢と改め、更に、現在は我らが師匠の梅若紀彰師。梅若紀彰師のプロフィールに、「梅若慎也改め改め紀彰」とあったが、その意味が初めて解った。
55世梅若六郎も、素晴らしい。「風姿にすぐれた華麗繊細な芸、天性の美声で謡の名手」と言われた。
地謡を聞いていると、副地頭の梅若景英(現、梅若実玄祥)と、当時は弱冠21歳かな、の我が師梅若慎也(現、梅若紀彰)の声がよく聞こえて、美声であると聞こえるのは、素人弟子の欲目だけではないだろう。
梅若家の伝統は、美声と、すぐれた風姿にあるのでしょう。我が紀彰師こそ、その伝統の、お家の継承者である。
それを、素人ながら、直接にお教えを得られるとは、奇特なこと。