3月19日(木) 国立能楽堂

予定されていた番組

狂言 『鬼瓦』 (大蔵流 山本東次郎家)

   シテ(大名)山本東次郎 アイ(太郎冠者)山本則俊

能 『当麻』・二段返し (観世流 宗家)

   シテ(阿弥陀仏の化尼 中将姫の精魂)観世清和 ツレ(観音菩薩の化女)坂口貴信 ワキ(旅僧)宝生欣哉 

   アイ(門前ノ者)山本泰太郎

   笛:杉市和 小鼓:大倉源次郎 大鼓:國川純 太鼓:金春國直 地頭:梅若実(地謡に紀彰)

 

新型コロナウイルス感染拡大防止の為、中止。3月27日・28日の特別企画公演も中止になってしまったから、今月の国立能楽堂の公演は、全部、中止。残念。毎月発行されていたパンフレット「国立能楽堂」No.439号は買えなかったけど、どうなっちゃうんだろうか。演能楽の解説だけではなくて、特集記事や連載記事があって、ずっと買っていたのに。

 

狂言『鬼瓦』。観たことなし。長く京にいた大名が訴訟に勝って帰国できることになって、因幡堂を訪れて、その鬼瓦を見て泣き出す、さて。というお話らしい。どうやら、国の妻の顔が鬼瓦似か。ただ、最後は笑って終わるらしい。笑い留という演技法。

東次郎家の二人のベテランが登場するので、観てみたかった。

 

能『当麻』。これも観たことがない。旅僧が当麻寺に来ると、二人の老尼が現れて、当麻寺の本尊「当麻曼荼羅」の由緒を語る。この曼荼羅は、古に、中将姫が極楽往生を願った時に、阿弥陀仏と観音菩薩が現れて織り与えたモノ。二人の老尼が消えた後、極楽往生して菩薩となった中将姫の精魂が現れて、奇特を祝う、というモノらしい。

仏教の宣伝番組。

地頭に梅若実が出演予定で、我が師梅若紀彰師も地謡で出演される予定であったから、楽しみであったのに。小鼓の人間国宝大倉源次郎も。

 

落語家もそうだけど、こういう出演の機会がなくなると、即、収入に影響するよね。独立した個人営業主だから、有給休暇もないし、政府からの補助金もない。大変だなあ、と。国立の楽堂の出演料は、安いと聞いたことがあるけど。