1月12日(日) 横浜能楽堂
狂言組 (和泉流 野村万蔵家)
お話 河野佑紀
『末広かり』 シテ(果報者)野村万蔵 アド(太郎冠者)小笠原匡 小アド(すっぱ)能村晶人
(休憩)
『蝸牛』 シテ(山伏)野村万之丞 アド(主)野村拳之介 小アド(太郎冠者)河野佑紀
新春初狂言は、毎月の横浜狂言堂。来年度も続けるようで、既に2021年3月までの予定が入った。
今回は、和泉流野村万蔵家。
お話は、若手の河野佑紀。一生懸命お話しした。狂言の笑いやら、『蝸牛』の囃子やら、実演付きで、見所も恥ずかしがらずに一緒にやるところが言い。不詳私も大声で。
『末広かり』何度も観ているから回数は不明。ストーリーもわかっているし。野村万蔵シテ果報者で観たかどうかは不明。万蔵は既に、ベテランの域か。今回は、子供世代の出演が多くて、立派にお家を支える。
詳細点は覚えていないけど、こう何度も観ていると、台詞回しとかにも注目していきたい。
安心して、ウトウトしてしまったが、失敗したという感覚はなくて、気持ちの良いウトウト。
『蝸牛』これも何度目か。シテ山伏の野村万之丞とアド主の野村拳之介は兄弟。万蔵の子供達ですね。健之介はまだ学生じゃないのか。成人したのが去年のハズ。まだ若々しい演技で、きちっとやっている。好印象だ。小アド太郎冠者河野佑紀も若手で、若手三人組の新春らしい狂言。
ストーリーは、カタツムリを探しに行けと命じられた太郎冠者が、藪で寝ていた新米山伏をカタツムリだと思ってしまい、山伏もそれに乗っかっていたずらする。家に連れて帰ろうとするが、囃子に乗らないと行けないという。
その囃子が、「雨も風も吹かぬに 出だかま 打ち割ろう」に対して「でんでんむしむし でんでんむしむし」と答える。この詞章は即興で、更にこれに即興で舞いをつける。舞いは、お囃子の打物を擬したり、ちゃんとした形をやったり。ああ、こういうことで遊んでいたんだな、他に歌やカラオケもないしな、などと感心。こんなことが、即興でできたら良いなあ、と。
山伏も、ノリの良い太郎冠者に、上手いものじゃ、などと。
心配して追いかけてきたアド主も、怒りはするモノの、つられて謡い、舞ってしまうと言う、なんだか、お目出たい人々のお話。
新春で、若手で、良い演題だった。
これで三日連続の公演鑑賞。実はもう一日続く。