1月10日 梅若能楽学院会館
連吟 『弓矢立会』 出演者一同
居囃子 『老松』 梅若実
笛:松田弘之 小鼓:鳥山直也 大鼓:亀井忠雄 太鼓:林雄一郎
舞囃子 『東北」 梅若紀彰
舞囃子 『高砂』 梅若長左衛門
仕舞 『養老』 会田昇
『田村』クセ 井上燎治
『羽衣』キリ 角当行雄
『鞍馬天狗』 川上晃平
連吟 『嵐山』 富田雅子他女流一同
梅若会の新年謡初め。まあ一門の新年会のよう。ご招待でお客様は無料サービスで。
連吟一同から。脇座に3列。最前列にこちらから実、紀彰、長左衛門の順。全員裃袴。実は脚が悪くて、葛桶の上。出入りもちょこちょこと歩いて、摺り足はできない。
終わると紀彰と長左衛門が下がって、実はそのまま残って、居囃子。ちょっと咳き込んだが、さすがに声は良い。
紀彰師の舞囃子。良い声だし、この曲の舞はゆったりしていて難しい。下に居からの立ち上がり、坐る時も微動だにしない。強靭な身体が備わっていないと無理。ゆったりした舞いは、習った型も多いけど、ホントにゆっくりやっていて、ゆっくり舞うということは勢いで型を決められないから、大変だと思う。摺り足も、変な言い方だけど、ムーンウヲークの前進版みたいな感じ。腰から下が微動だにしないから、宙を舞うみたいな、前進。回転。
師匠という欲目なしに、一番だと思う。
長左衛門の舞囃子。これは大ノリの曲で、激しいけど、練習すれば真似できるかな、という感じ。口をもぐもぐさせながら謡うのはやめた方が良い。長左衛門は、55世六郎の末弟の子。実玄祥とは従兄弟。正座が困難らしい。尻の下に置物をしていた。
仕舞4曲。ご老人の舞いが続くが、『田村』クセは、丁度習っているところだった。勉強になったけど、やはり紀彰師の指導とは違うなあと。紀彰師の指導の方が格好いいなあと。
川口晃平は、なかでも若手の部類で、声も、舞いも大きくはっきりしていて良い。曲も大ノリのモノだが、ぐるっと回転して下に座り降りる型、なんて言うのか知らないけど、ピタッと決まっていました。若さも必要だなあと。
女流一同の連吟。富田雅子を地頭に、舞台中央に斜めに座って、4人2列。やはり男子とは混ざって謡えないのだろうね。上手だったし、格好良かったけど、まあ迫力という面では仕方無しか。
こういう謡の会は、とっても勉強になった。