9月28日(土) 横浜みなとみらいホール
指揮者:井上道義
伊福部昭 『日本組曲』より、第1曲「盆踊り」 第3曲「演伶(ながし)」 第4曲「佞武多(ねぶた)」
井上道義 『メモリー・コンクリート』
(休憩)
リスト 『死の舞踏』
ソリスト:アリス=紗良・オット
ソリストアンコール:サティ『グノシュンヌ第1番』
リスト 『ハンガリー狂詩曲第2番』(管弦楽版)
アンコール アーレン 『オーバー・ザ・レインボー』
8月が休みで、新シーズン。2ヶ月空くとクラシック聴きたくなっていた。落語会と2会場連続で疲れるが。
どうして、こういうプログラムになったのだろうか。統一性というかテーマが見つからない。
伊福部の『日本組曲』。初めて聴く曲で、定期演奏会ならではか。和の音楽を洋で演奏するという意図を持って作曲されたもので、楽しめる。和音楽は、太鼓が命だからね、パーカッション大活躍。
井上道義の『メモリー・コンクリート』、わからん。井上は、自分のこの曲をやりたくて、この演奏会を組んだのか。今回の最長30分の時間を要する曲。他の演奏会ではまず取り上げられない。井上が死んだらば、そのまま埋もれるだろう。
詰まらん、寝た。定期演奏会を、自分の趣味だけでやらないで。それだけ大御所になったって言うことか。創立指揮者の渡邊曉雄先生の年齢を超えたと自分で話していた。
後半は、リスト。これはこれでテーマ性アリ。
『死の舞踏』のソリスト、アリス=紗良・オット、シックなV字に胸元が開いたロングワンピースドレス。細い身体なのに、リストの迫力をそのまま弾く技巧、オケは大迫力で迫る、一歩も負けない。大丈夫かいな。疲れるだろうに。どうやら病み上がりらしかったが、そんなことちっとも感じさせない。
ソリストアンコールは、一転して、寂しげな、柔らかい曲。対比が面白い。
有名な『ハンガリー狂詩曲第2番』。大体ピアノで聴くが、今回は管弦楽バージョン。ゆったりと、あれと思うほどのペースで演奏が始まるが、後半は高速運転。名曲だね。
ここで、クラリネットが良い音色。井上義道も終了後飛び出して紹介していたが、伊藤寛隆さんかな、クラリネットの首席。
相変わらず、フルートの真鍋恵子さん、ティンパニのエリックさん、トランペットのオッタビアーノさん。日フィルの吹奏パートは良くなったなあ。年寄りの記憶では、日フィルは弦だと思っていたから。
そういえば、チェロの辻本さんが登場していた。一部ソロチェロ。いい音だ。
井上の『メモリー・コンクリート』がなければ、ホントに素晴らしい演奏会だったのに。
高等遊民、本家本筋のクラシックを楽しみました。来月も東次郎狂言と連続だし、再来月は能と重なって断念しているが、この定期は大切に。