9月4日(水) 国立能楽堂
狂言 『河原太郎』(和泉流 野村萬家)
シテ(太郎)野村万蔵 アド(妻)能村晶人
(休憩)
能 『白楽天』(喜多流)
シテ(前:老人 後:住吉明神)粟谷能夫 ツレ(漁夫)佐藤陽 ワキ(白楽天)殿田謙吉 ワキツレ(従者)大日方寛
アイ(末社の神)野村万禄
笛・竹市学 小鼓・鵜澤洋太郎 大鼓・原岡一之 太鼓・林雄一郎
面:前シテは三光尉 後シテは石王尉
連続的国立能楽堂。もう電車の乗り継ぎとか、乗り換えはバッチリ。昼食は、レストランで長崎皿うどん。
狂言『河原太郎』。その昔、酒を造るのは女の仕事であったらしい。これも出来たばかりの酒を飲みたい夫の話。『伯母が酒』は伯母さんが造った酒を飲みたい甥御の話。
飲ませろと、ダメだと、そこでDV。客にも腐っていると行って帰らせて経済的圧力。屈して飲ませるが、仕返しが・・。という話らしいが、たっぷりと飲ませるシーン、仕返しのシーンを寝てしまった。
最近、狂言で寝てしまうことが多い。
『白楽天』は、唐の白楽天が、日本の知識度を探ろうと飛んできたところ、ところの漁夫まで和歌を詠んでいるのでビックリする。間狂言になると、狂言方も立派に舞を舞う。後シテで現れた住吉明神の舞。負けて、唐に帰ってしまうというお話し。
白楽天と漁師の掛け合い。僕は漢詩には出来ないけど白楽天「青苔衣おびて巌の肩に懸り、白雲帯に似て山の腰を囲る」、対して漁師の和歌「苔衣着たる巌はさもなくて、衣着ぬ山の帯をするかな」。作者や観客は、教養人だよね。こちとらは詞章を観ているからやっと解る。
真ノ次第とか、真ノ一声、真ノ序ノ舞と「真ノ」が付く。これは脇能だから、と前回のお稽古で『竹生島』の謡を習い始めた時、紀彰先生に教えていただく。『竹生島』も脇能だから。気持ちの問題だけでは無いらしい。
確かに、真ノ序ノ舞は美しく、かつ優雅でした。寝なかった。