この10兆円は民間の銀行などが持つ長期国債の買い入れに使うとしている。考え方は、民間の銀行はその資金を企業への貸し出しに当てて企業は事業拡大に使い従業員の給与上昇となり結果物価の上昇に繋がる、ということらしい。
しかしこうも上手くいくのか懸念する声も多い。

ひとつに日銀から資金を供給される形となる銀行の財務状況に問題がある。
はっきり言って儲かっていない。イコール企業への融資が本業ではなく、国債の運用が本業のようになっている。つまり銀行はリスクを取れない状態にあるのだ。自己資本比率も足かせとなっている。

第二にインフレ率が1%に収まる確証はどこにもない。
以前、過度な金融緩和をしてどうなったか。バブルが起きた。その反動はどうなったか。失われた10年どころか今でも不景気が続いている。
いま債券市場は高リスク市場となっている。リーマン・ショックに端を発し、現在の欧州問題まで繋がっている。日本の債券市場は影響が軽微とされているがニュースで報道されている通りギリシャなんか比べ物にならない程、借金の額が莫大である。それをほとんど国内で保有しているからとか国民の預貯金があるからと理由をつけているが欧州の次は日本の番かもしれないと見る向きもある。
現に格付け機関は日本債の格下げも検討しているという。

日銀はそこに一層の緩和をしてしまったのだ。次に来るのはバブル。バブルは弾ける。
そうならないための政策に何度も失敗してきた日銀。
歴史を見ると政府にもそんな政策は期待できない。
日銀がくれたバレンタインデーのチョコは苦くないことを祈るばかりだ。