小学生のお孫さんが

「ママはほんとのことを
話してくれない」

「おじいちゃんは病気だと思う」

「悪いところはないか
調べるからっていっていたけど」


「絶対違う」




うううっと泣きじゃくる


「だれもおしえてくれないけど、
だいたいわかるもん」



(病気のこともう少し知りたい?)


「聞きたくないよ」


「きっと悪い話だもん」




きかなくてもわかるよ


と、泣きじゃくる




小学生への
病気の伝え方は
難しい



伝えたくない
伝えにくい大人の感情も
りかいできる



患者さんのお孫さんにあたる

この小学生のお子さんは
“人間ドックのために入院した”
“精密検査をうけている”


母や祖母は
そう伝えていたという


伝えなければいけないと思いつつ
今になってしまった、と話される


「がんは死ぬ病気だから」

「伝えたらショックだと思うから」

「治るって言ってきているから」



お孫さんは泣きながら話す

「おばあちゃんもおかあさんも
つかれているから」

「いい子でいないといけないんだ」







「死んじゃうよね?」



「ひいおばあちゃんのときも
仲間外れだった」
「みんなで内緒に、するんだ」




「でも」

「ほんとのこと知りたいって、
ぼくがいえば、ママやおばあちゃんが
悲しむ」


「だから。ぼくはしっちゃだめ」



「もう部屋にもどるね」

「ママが心配する」




ありがとうございました


あまりにも
いい子だ


大人の気持ちまでよんでいる



しかし
何かもやもやする



子供は大人が思うより

大人だ




子供も

仲間にいれて

応援団の一員に

こどもの感じ方にあわせて

わかりやすく
説明する

ときに医療者が
間に入っていく

つたえなくてもいい

でも

伝えた方がいい