ふと思い出しました
きっと伝わらないと思うけど
ホントに感謝していること
医学部の実習は
各科をまわります
学生なんてなにもできず
本当にお邪魔だっただろう思うけど
それでも丁寧に相手をしてくださった科が
多かったな
あからさまに
意地悪なとこもあったけど
大変だったんだろうということは
あとから理解はしました
で、麻酔科をまわっているときです。
当時の麻酔科は朝7時からのカンファレンスが
ありました
そこで学生も論文をよんで
発表するのですが
なぜかその日の朝にかぎって
私は寝坊をしました
下宿から大学までは電車にのって
約30分
起きたのは朝6時30分
一日でも遅刻をしたら
単位をもらえない
絶望しました
が、あきらめてはいけない
タクシーにのろう
学生だからのったこともないし
タクシーが苦手なので
使わないけど
そんなこといってられない
最寄りの駅まで
とりあえず、部活のジャージを着込み
走りました
陸上部できたえた足は役にたちます。
タクシーもうんよく、駅に!!
やったー
間に合う!!
ほっとして
大学まで、と告げました
「あわててるねえ、大丈夫?」
はい、遅刻しそうなんです
「そうか。とばしたるでな」
はい、お願いします
と、
と、
と!
財布をみたら
小銭ばかり!!
いくらだったかは
はっきり覚えていないけど
初乗り料金+αだった
到底目的地までは足りない
車は走り出している
どうしよう
と、口からでたことばが
「このお金で
行けるとこまでお願いします」
「後は走りますから」
「すみません」
「いくらあるん?」
これだけ、です。と伝える
「よっしゃ、行けるとこまで行ったるで」
「あとははしりいや」
はい!ありがとうございます!!
おりたらダッシュ
そして
そのまま麻酔科に行けば
間に合う〈予想到着時刻は6時58分〉
心臓はどきどき
間に合うかな
そして
なんと無茶なことをと
我ながら思いながらも
親切な運転手さんに感謝
そろそろですよね?
と声をかけると
「いやあもう少しいけるで」
え?と思っているうちに
大学がみえるところまで来た
「ほな、おじょうちゃん
ここまでや」
「あとは走り」
「がんばっていいおいしゃさんに
なるんやで」
ありがとうございます
ありがとうございます
と頭をさげ
タクシーを見送ることもできず
走った
なんと到着予定時刻より8分も早くついた
きちんと着替えて
無事到着
ほんとうに
感謝してもしきれない
この思い
思うに
絶対にあのお金以上の
距離だったと思う
いやな顔もせずに
車を走らせてくれたあの運転手さん
おじいさん、といわれる年代の方だったと思う
その後
駅でその方にお礼を、と思ったけど
二度とお会いすることはなかった
お金をしっかり払おうとおもって
いつもカバンにいれていたけど
あうこともできなかった
たまたまあの日
あの時間に駅にいただけなのか・・・
きっとこの記事が
その方に届くことは
ないかもしれないけど
感謝してもしきれません
いいおいしゃさんかどうかは別として
おいしゃさん続けてます
あのときのあなたの善意のおかげです
ありがとうございました
ありがとうございました
その後の人生
寝坊で失敗することは
なく過ぎています
この時の思い出は
感謝とともに
反省でもあります
今の時代だと
スマホ決済とかもあるから
こういうこと自体ないかもですね