この手のことがつづくと

 

心がすこし

 

 

凹みます

 

 

泌尿器科の患者さん

膀胱癌で手術をおこなった60代の男性

 

様々な治療を行ったけれど

 

癌性腹膜炎、再発を来して

緩和ケア病棟について説明をうけたという

 

 

悲しそうな

そして怒りを込めた目つきの

 

緩和ケア病棟の説明を詳しく

してほしいといわれたので伺った

 

「緩和ケア病棟では

痛み止めをつかって意識をもうろうと

させるって聞きました」

「それはどうなんですか?」

「緩和ケアは何をしてくれるんですか?」

「そんなところに行かせることは

できません」

 

 

患者さんは緩和ケア病棟での療養を

希望されていた

だからそのことをふまえ手配にすすもうと

かんがえていた

 

 

が、だ

 

 

妻は声をふるわせながら話す

 

「緩和ケア病棟に行ったからって

なにが変わるんですか?」

「手術もできるわけじゃない」

「なんもしないくせに」

 

「医者なら治しなさいよ」

 

「治そうともしないようなところに

夫をあずけられません」

 

 

説明を試みたが

つまの気持ちはかわらない

 

 

患者さんは希望されているんだけどな

 

 

緩和ケアについても理解してくださっている

はず、なんだけどな

 

 

薬で朦朧とするようなことは

させません

 

病状が進行すると

朦朧とすることはあります

 

 

やっぱり医療者が正しい知識を

もっていないっていうことが

よくわかる

 

 

緩和ケア

 

 

一番抵抗があるのは医者だ

 

 

これを解消するにはまだまだ

何十年の意識改革が必要だろうね

 

 

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