輸血

 

貧血による倦怠感など

貧血に伴う諸症状を改善するのに

なんといっても

やっぱり有効です。

 

輸血をする事は基本的にはメリットも多く

宗教上の理由などで輸血を行わないなどが

なければ

輸血を行うことは

がん治療の中でもおこなわれることは

あります

 

そして、血液疾患などで

輸血を行いながら治療を

行うこともありますので

それはまた別に考えてくださいね

 

一般的に緩和ケア病棟では

輸血は漫然とは行われません

 

緩和ケア病棟では、というよりも

体調にとって輸血がデメリットに

なるようであれば

実施しない場合もあります

 

要するに

採血結果を改善させるために

行うのではなく

体調をみて、改善があるのであれば

行うし

改善がないのであればちょっと

そのまま様子をみる、ということです

 

絶対にしない、というのも

ちょっと違いますし

絶対に行います、というのも

違います

 

輸血を行う?行わない?を

考えさせられたAさんのこと、

紹介させていただきますね

 

Aさんは少し認知症があって

自宅で過ごすことが難しく

グループホームですごされていました

ひどい出血があるようだ、とのことで

紹介され、受診

子宮頸癌(進行がん)がみつかりました

 

病気のこともあまり理解していないし

出血していることも

それほど気にしていない

 

でも顔色が悪くなると

病院につれてこられ、貧血とわかると

時々入院しては輸血をおこなっていた

 

最初は輸血をすると3か月ほど特に

問題なく過ごすことができていたけれど

出血がしばらくおちつくとまた性器出血が生じ

その都度

輸血を行うために1か月ごとに入院

次第に1週間もたずに入院する事も

増えてきた

 

その都度輸血を行っていたが

本人にとって

居心地がよいのはグループホームで

病院じゃない

入院中、輸血の最中

じっとしていられなくなってきた

手を押さえたり、抑制したりしないと

輸血が行えない

そして

ふらふらなのに

病棟内を歩き回る

 

たった一泊か二泊の入院なのに

耐えられないのだ

 

そして

 

もうひとつわかったことが

 

出血が多くなって

貧血になり

輸血をすると

グループホームにかえってから

また大量に出血する

 

ようは出血⇔輸血

繰り返しているだけだった

 

輸血は献血でまかなわれている

せっかくの血液も

でてしまってはいけない

 

 

 

食事もとれて

鉄剤も飲めて

少し歩ける

 

 

ヘモグロビン値も

一番低いときで6代後半

 

確かに低いけど・・・

状態によっては輸血を行わなくても

症状はかわらない、という方もでてくる

 

 

みんなでAさんについて

話し合った

一番はグループホームで

仲間と暮らすことを継続することがいいのではないか

 

一度輸血を行わずにとばして

受診

それほど変わらないのであれば、もう少し

Aさんらしく生きる事をささえてみても

いいのではないか

 

 

主治医は輸血を行わないなんて

差し控えだから

輸血はできるだけ行うべきだ、と

 

 

こういうとき主治医の意見を

支援したい、と基本的には思うけど

現実的には難しいかなあ、と

考えていた

 

そこで

様々な意見をすりあわせて

検討したところ

 

 

一旦は輸血を行わずに様子をみて

それで、出血がどうなるかを確認してみては

どうか、ということになった。

 

 

すると

 

 

なんとグループホームへ

もどってから、再出血はなくなった

 

活気もでてきた

 

やはりすみなれたところがよかったんだ

輸血も行わなくても

活気があって、食事もとれる

 

数字ばかりではないことを

あらためて再認識

 

 

体を抑制してまで

行っていた輸血

 

 

必要なかったんだ

 

 

その後1年近く症状も特に

変わらずにグループホームで過ごし

呼吸が苦しい、となって

入院

その時はもう全身状態が

少し厳しくて

症状を和らげることを中心の医療を行った

そして病院で。

 

 

 

彼女は自分の症状を話す事も

気持ちを伝えることも難しかった

 

代理で気持ちを伝える方も

いなかった

 

だから私達が

複数で考える事が重要だったのだ

 

 

今は検査がすぐできて

診察の前に検査をしてしまうことがあるけれど

 

 

やっぱり大事なのは

患者さんそのものを

しっかりと診る、見る、看る、観る

 

私も忘れないようにしよう

 

黒猫しっぽ黒猫からだ黒猫からだ黒猫からだ黒猫からだ黒猫あたま

 

 

ところで

 

腰痛おさまりました!!

ご心配おかけしました!!

でも無理はしないようにします

湿布お気に入りですが、

使いすぎはいけません