ある乳癌患者さん

 

40代

 

新婚さんでした

 

ある日泣きながら診察室に入ってきました

 

どうした?

 

「だんなさんが浮気してる」

「私の行ったことのないお店のレシートがでてきて

そこに2人分の食べ物が書いてあった」

「なんで?何が悪いの?」

 

まじめそうなだんなさんだけどなあ

いや

浮気は文化

真面目とは別

 

そんなことを考えながら

 

でも2人分、って

相手の名前は書いてないでしょ?

なんて、変な質問をしてしまったあせる

 

「そういうのはね、かん、でわかるの」

「絶対そう」

「うわーん、もうやだよ〜」

「がんばって治療してるのに〜」

「絶対そうだもん」

「私に興味がなくなったみたい・・・」

「がんだから?」

「乳癌だから?もう女じゃないって思ってるんだよ」

 

病気とセクシャリティの問題は

様々にあり、悩むのは女性ばかりではない

男性も悩むことはあるのですが

パートナーとの関係に悩むのは女性の方が

圧倒的に多いような気がします

 

外見がかわってしまうこと

女性特有の臓器などが

病気によって切除されること

 

女性の方がわかりやすく

変化があるからでしょうか

 

でも、ちょっとまってください

 

乳房が一つになろうと

子宮が切除されようと

女性が女性であることに変わりないし

なにより

あなたはあなた

 

あしあとあしあとあしあと

 

なぜこのことを思い出したかというと

今うわさの浮気したタレントさん

渡部さんでしたっけ?

 

多目的トイレで浮気って

女性をなんだと思ってるんだ

いやいや浮気以前の問題でしょ爆弾ドンッ

 

女の人をなめんなよムカムカ

育児やら家事やら仕事やら

どんだけ大変か

 

俺も疲れてる〜みたいに

甘えさせて〜みたいに

 

いい大人が何を言ってるんだ!!って

ホントにもう

 

あしあとあしあとあしあと

 

一度、だんなさんも一緒に

来てみてよ

 

と彼女に言ってみた

 

「先生、浮気の仲裁もできるの?」

 

いやいやそれは無理だけど

お話なんとなくそれとなくきいてみよっかなって

 

「大丈夫」

「話を聞いてもらったらすっきりした」

「少し証拠を集めるよ」

「今回は痛みも忘れたわ」

「そういう意味ではダンナのおかげかもね」

 

話をするって大事だね

すっきりした

なにかのネタにつかっていいよ、と

笑いながら帰って行った

 

私は今日の診察は何をしたんだ?

とぼやいていると

そういえば痛みのこととか聞いたの

1分くらい?(総診察時間30分)でしたよ

と看護師さんに笑われた

 

ちゃんとみていたんだ・・アセアセ

 

あしあとあしあとあしあと

 

セクシャリティの問題は本当に

ナーバスで外にでてこない

1人で抱えていることも多い

 

細かにはここではかかないけれど

治療中にも術後にも

そりゃあ前の通りにはいかないかもしれないけれど

 

スキンシップや

それがなくても

お茶をのみながら対話する

 

それだけでも違う

 

少なくとも

好きで一緒になったなら

浮気をするなんて、もってのほか

 

病気のパートナーを特別扱いするんじゃなく

大切に思うこと

 

それだけだと思う

 

そしてなにより

病気があってもあなたはかわらない

あなたの中身が変わったわけじゃない

 

それは力強く伝えたいと思います

 

口紅ブラシアイシャドウ

 

それがゆえに

アピアランスケアセンターを

立ち上げたい

 

お化粧のこと、髪のこと

色々相談できる窓口を

つくりたいなあ

 

先ずはネットで相談できるように

してみようかな照れ