お父さん、がんみたいだ

いまから20年ほど前のある日
電話がかかってきました。


え?
だれのお父さん?

お前のお父さんに決まっているんだろ

確かに少し前から顔色は悪かった
けれど、日焼けしたのかな?程度
少し疲れているみたいだったけど
歳のせい?

え?え?

驚く
せいてんの霹靂とはこのこと

その電話をどこでうけたかも覚えていない
ただその言葉だけ記憶にある

お母さんには伝えたの?


まだだ。お母さんは動揺するから
お前にまず伝えとく。
○○にもまだいうな。


父ががんと診断されたときのことです

胆管癌、リンパ腺転移、肺転移
Stage4

私は泣きました
泣くつもりはないけど
涙がでてしまう

そのとき
ZARDの音楽がながれていた

家族の気持ち

後悔
怒り
不安


一度に浴びた


つづく


虹ができました
家族は
第二の患者
医療者が
ちゃんと気にして
声をかける
それが本人を支えることに
つながる