肺がんの患者さんの続きです

体調はなかなか改善せず、少しずつ
いたみが軽くなるのをまちました

なにぶん、骨の痛みは荷重がかかると
痛いことが多い


だからコルセットとか使うんですよね
骨転移の場合、少しのひねり、曲がりが
痛む

なかなかこのことがふに落ちない
私の至らなさでもあるけれど

「こんなに痛くて、だるくて、ご飯も食べられない!」
「やっぱり入院したからだ!」
「治療はしない!緩和ケア病棟に行って
楽になる!」

呼吸器内科の医師とも相談
まだ、化学療法を行う体力はあるし、
と、患者さんを説得にかかりましたが、
患者さんの意思はおそらく前から固まっていたのでしょう

「先生。私の人生、私に決めさせてくださいな」
「わたしの人生よ。どう過ごすか、大事なの」
「わたしのいたみは、なったひとにしか
わからないわよ」

返す言葉もなくたちつくしました

患者さんに寄り添う?
共感?

うわべのことばだけだったわけではない

でも
わたしは理解しようとしていなかったな、と思った

当然、化学療法したいと思ったし
痛みについても一緒に考えているつもりだった


どう過ごすかは

医者がきめるものじゃない
患者さんが、きめる。決めていい

で、緩和ケア病棟に入院しました
これからまた、あらたなステージにいきます


じぶんのことはじぶんできめたいよ
イヌだってそうさ