前回の続きです。
乳がんは、治療により進行はゆるやかになりました。
脳転移については、放射線治療を提案されました。
髪の毛を大事にしていて、ようやくすこし伸びた髪がまた脱毛してしまうことに、かなり迷われました。が、家族の勧めもあり、治療をしました。
きれいなウィッグ、つけまつげなどおしゃれにも
きをつかい、ついには
仕事にも復帰しました。
しばらく、おだやかに、時がながれました。
しかし、病気は容赦なく人生の流れをかえます。
痙攣をおこしました。意識もぼんやり。なかなか
回復しませんでした。
脳以外にも肺転移や肝転移、病気は
彼女の時をとめてしまいました。
いい意味でも悪い意味でも、彼女はつらさを
感じなくなりました。痙攣薬を減らすと
また痙攣します。薬も減量は難しいと判断。
家族の希望、そして彼女が最期は
緩和ケア病棟ですごしたい、と
夫にはなしていたこともあり
手配をすすめました。
緩和ケア病棟では、必ず
入棟判定会議をおこないます。
これは患者さん家族が、どう感じているかを
ふまえ、病棟でつらくならないように
事前に話し合うのです。
色々な意見がでました。
意識があまりないなら、病棟を移っても意味がない、など。
でも最終的には
痙攣に対しての治療、家族ケアを行うことは重要。
何より、本人の希望をかなえることは
家族の希望をつなぐことになる、と判断したからです。
緩和ケア病棟は、色々な役割があります。
病棟に入院してからについては次に続きます