自衛隊は全国展開してる事から転勤はつきもの。




准曹は方面外へ最低四年、幹部は三年毎に部隊異動はよく世間で言われてる事だしこれは実際そうだ。



だがしかし。その勢いというか、転勤頻度は実は減少している。




というのも転勤による仕事のストレス、家族のストレスが多いため、自衛隊を辞めてしまう隊員が多いからだ。




私は転勤は別に構わないと思う人間だが、自衛隊の転勤については色々言いたいことがある。



転勤についてはその必要性が大きく三つあると言われている。分かりやすく言うと

  


1 関係機関との癒着防止


2 異なる地形や任務によって自衛隊そのものを活性化する


3 部隊の充足率をフラットにする。


の3点だ(皆さんにわかりやすく表現しているので正式な言葉ではありません)


1つ目は長いこと居座ると自衛隊の組織上権力を増していく輩が必ず現れるのでそれらを異動させて解消しようというもの。


もう1つ目は原隊以外の部隊を経験することで任務達成能力をより強くするというもの。


そして3点目は人数の最適化。


この3点が大きく必要性で何となく解かれている説明だ。



一見それっぽい話で妥当なように見える。




だが、長年務めていくとこの三つの目的は別に転勤じゃなくても良いし、意味が無いと感じるようになった。理由を説明しよう。



まず、自衛隊は序列社会なのでどんなに階級が上がろうとも期別で見られる。


この期別の呪いは宴会、各種検査、部隊勤務、実動に至る様々な場面で常にある。この呪いで気を使ったり、総評が緩くなったり、ハラスメントが大目に見られる事がある。


あの人は期別下だからこの案通さないけど、この人は期別上だから通したろ!みたいになるし、そいつは権力を増していくから部課等の癒着は防げないし、第三者期間をいれないと転勤ごときではなんも解決しないので無意味だと感じている。


次に転勤しなくても新たな物、人、場所で訓練するのは可能なこと。


わざわざ転勤してその三年や四年かけて別の地で訓練するより混成で訓練したり、演習場や地域を変えればいくらだってそのような作為は可能であり、むしろ原隊から移動せず、それらを作為する事で部隊として新たな成果も積み上げることができるのだ。


そして最後は異動という制度のメリットがないということ。


上記であげたように異動しなくても出来る事があることに加えて異動には金銭、距離、立地の問題もある。つまり、デメリットしかないのだ。


自衛隊が転勤という制度にお金を付けるか、その転勤先のインフラを整えない限り、メリットはないと見込まれ、そこへの異動は拒否されてしまう(ちなみに転勤先はほぼ同一の方面隊所在です)


以上のことから転勤じゃなくても冒頭で述べた目的は達成できるのでやる意味が無い。


そしてそれらを理解してる優秀な人は去って行き、最近気づいた自衛隊は異動について慎重な姿勢なのだ。



まぁそれでもなお今、異動はある。今年も私の部隊からは何人も方面外へ出ていく。


私も例外ではなく、何年いられるのだろうかとたまに考える時がある。恐らく自衛隊を去ってしまうリスクもあるだろう。



なので、そろそろ気付こうよ自衛隊。



異動が必要ないってこと。