今年7月に亡くなった三浦春馬が主演の映画「天外者(てんがらもん)」

 

幕末~明治を生きた実在の人物・五代友厚の青年期から亡くなるまでを描いた作品。

遊女・はる(森川葵)と約束した夢を持てる国を目指し、そして、日本の未来のために

奮闘した人物。

 

三浦春馬の演技は、その言葉に非常に熱がこもっていた。

最後の演説は、三浦春馬の全身全霊がこもった熱弁だった。

 

五代に日本を「夢の見られる国」にすることを決意させた遊女・はるには森川葵。

その死は、実にはかなく、その五代への想いは実に可憐だった。

 

過去、多くの役者が演じた坂本龍馬を演じた三浦翔平。晴馬との息の合った掛け合いは、

物語の流れに軽快さをもたらす。

細かいことを気にする五代とおおらかな坂本がうまい具合に組み合わさり、そこに西川貴教の弥太郎、森永悠希の利助(のちの伊藤博文)が入ることで、独特の面白い雰囲気が生まれ見る人を飲み込んでいく。

 

最後の五代の葬儀のシーンは、彼の偉大さを表し、さらには、三浦春馬への葬送にも見えた、悲しいことに。

 

侵略者に対し、十分な防御力で対抗できるよう戦争ができる国を掲げる政権に対し、爆弾テロという手段で戦争を仕掛るテロリストとそれを追う刑事、関係者、被疑者家族、被害者の心情や平和ボケした日本人への警告のような映画。

 

はじめは恵比寿の商業ビルに仕掛けられた殺傷能力のない音だけの爆弾。まきこまれたニュースメディアのディレクターはけがはなかったものの精神的苦痛はいかほどだったのだろうか。

 

そして、渋谷駅ハチ公広場に設置された爆弾。

警察はハチ公広場を封鎖するも、周りには、お祭り気分の若者が自撮りや仲間との撮影で大盛り上がり。

警官が必死に広場への一般人の侵入を封じている中、馬鹿な一団の強行突破を契機に、爆弾を信じていない多くの若者が広場になだれ込み、お祭り騒ぎで爆発のカウントダウン。

一瞬の間をおいて、大爆発が起こり、多くの市民と警官が爆発の被害に。

広瀬アリス演じる出版社の女性は、爆弾を怖がる後輩を無理やり連れて、渋谷の有名イタリアンに行く前に、ハチ公前を野次馬し、爆発に巻き込まれ、後輩は大けがを負ってしまう。

大けがを負った後輩が思いを寄せる会社社長(中村倫也)は、爆発が起こる前にハチ公前で不審な動きをしており、それを目撃していた広瀬アリスに問い詰められ、家探しの末、犯人しか知りえない情報が描かれた書類を警察に渡されてします。

その結果、中村倫也は警察に捕まるが、彼の行動は、昔、母親を捨てた父からの留守電による爆破予告の被害範囲の密告を確認するための行動で、再婚予定の母親の将来を傷つけないために父親を止めようとしていたことだった。

 

佐藤浩市演じる中村倫也の父親が事件の首謀者として、捜査は進んでいくが・・・

 

正に手に汗握る展開。

そして、現代日本人の愚かさ、短慮、楽天的、平和ボケに対する警告のような渋谷での爆発演出は、ある種、いま同じことが起こったら、同様の結果になるだろうと納得をせざるを得ない演出。

 

なぜ、危険と分かっているところにわざわざ集まるのか?

なぜ、近づくのか?

なぜ、自分は大丈夫と思うのか?

 

何の根拠もない、尊大な自信が、日本の現実が映画に表れているように感じた。

女優の松本穂香が主人公の女子高生の主人公の声を演じるアニメーション映画。

手抜きはいつも、努力が苦手な高2の女子高生・澪は、親友の円に幼馴染の新が気になっていると打ち明けられる。3人の関係が崩れることを恐れた澪は本当は新が好きなのに「応援する」と伝えてしまう。

円の恋路を応援すると言ってしまった手前、新に対してよそよそしい態度をとり、澪は新と言い合いになってしまう。

改めて、自分の気持ちに気づき、新への気持ちに気づいた澪は、仲直りしようと自転車で夜の街を走るが、交通事故にあってしまう。

 

澪は、交通事故の後も意識があったが、新は澪を無視し続ける。

新の怒りにショックを受けていると、突然、目の前が真っ白になり、学校にいたはずの澪は池袋の駅前に立っていた。

そこは、死者が来世に旅立つ発車場。

実は、交通事故で魂が体を飛び出していた澪。

大好きなキャラクター・ギーモンの格好をした案内人と菊ちゃんという女の子に出会い、現世に変えるために必要な切符と思いを捜し歩くが世の境を守る番人・殯に襲撃を受け、来世に旅立つよう諭される。

何とか、病床の自分の体と見舞いに来ていた新を見つけるが、戻ることはできない。

そして、追い詰められる中、本当の気持ちに気づいていく物語。

 

わきを固めるキャラクターの声がスペシャルな映画。

案内人のギーモンは山寺宏一と大谷育江。2人なのは、途中で声が変わるから。

物語のカギを握る新のおばは土屋アンナ。やさぐれ感が出ていた

澪の邪魔をする殯は竹中直人。化け物の声は適役

澪が小さい頃に通っていた駄菓子屋のおばあちゃんには夏木マリ。優しい、語り掛けるような声音は聞く人を聞きこむ。

忘れ物口係員にはTKOの木本。ぶっきらぼうな口調は、人間性を映し出している!?

 

豪華キャストで彩られた、生と死をまたいだ物語。

 

一転残念だったのは、病床に横たわっている自分の体を見つけたら、何とか戻ろうと努力をせんかなぁと普通に疑問に思った。

 

ただ見ているだけなんて、どうだろう?と

 

そんな映画