著者:佐藤航陽(さとうかつあき)
出版社:幻冬舎
オススメ度:★★★★
(最高★5つ、☆は0.5)
気になったポイント
1. 51ページ
継続的かつ自動的に発展していく「経済システム」の要素5つ
①インセンティブ・・・報酬が明確
②リアルタイム・・・時間によって変化する
③不確実性・・・運と実力の両方の要素がある
④ヒエラルキー・・・秩序の可視化
⑤コミュニケーション・・・参加者が交流する場がある
2. 78ページ
小米(シャオミ)は、熱量の高いファンによって支えられた「小米経済圏」の形成がビジネスモデルとなっている。
3. 79ページ
経済システム = 人間の脳内の快楽を司る「報酬系」といわれる神経回路
4. 93ページ
「自然が経済に似ている」のではなく、「経済が自然に似ていたからこそ、資本主義がここまで広く普及した」のだということです。
5. 112ページ
お金や経済の世界において最もインパクトのある現象、大きな変化の流れ
→それは、「分散化」
6. 135ページ
世の中に膨大なデータがあふれたことで進んでいく「自動化」と、ネットワーク型社会に移行することで起きる「分散化」という2つの大きな流れは、今後の10年を考えるうえで非常に重要になります。
この2つが混ざったときに起こる「自律分散」というコンセプトが、多くの産業のビジネスモデルを覆すことになる。
「自律分散」・・・絶対的な支配者や管理者がいるわけでもなく、ここの存在がばらばらに行動しているはずなのに、うまい具合にバランスを取りながら回っているシステムのこと。
7. 144ページ
お金そのものには価値がなくなっていき、むしろどのように経済圏を作って回していくかというノウハウこそが重要な時代に変わっていくと考えています。
8. 165ページ
あらゆる「価値」を最大化しておけば、その価値をいつでもお金に変換することができますし、お金以外にものと交換することもできるようになります。お金は価値を資本主義経済の中で使える形に変換したものにすぎず、価値を媒介する1つの選択肢にすぎません。
9. 178ページ
既存の経済ではマネーキャピタルを増やすことがうまい人が大きな力を持っていましたが、これからはソーシャルキャピタルを増やすのに長けた人も大きな力を持つようになる。
10. 224ページ
多くのミレニアル世代が人生の意義のようなものを探している世界では、内面的な欲望を満たす価値を提供できる人が成功しやすくなります。
11. 228ページ
この先は「自分の価値を高めておけば何とでもなる」世界が実現しつつある
とにかく示唆に富むことが満載でした。