「ナマケモノ」 さんたちの名前もそうですが…、
「アホウドリ」って…あれも、ひどいネーミングです――。
「アホウドリ」さんたちは、本当にアホなのでしょうか?
たとえば…文部科学省のおエライさんたちが、全国学力テストのようなものを
「アホウドリ」さんたちにもずっと実施していて、その結果、
「モ~どうにもこうにもしょうがないほどに、
この鳥たちは動物界において おバカさんだ」
ということで…こんなひどい名前がつけられたのなら、まだわかりますが…。
(もしそうだとしても「アホウドリ」という名前は、とんでもない“人権侵害”だと、
ぼくは思います。ひどい名前を改めろ…と、ドウシテ…声があがらないのでしょう?
ふつうの人間ならともかく…心やさしい鳥類愛好家の人たちもいると思うのですが…。
トリさんたちに“人権”は無いノデショウカ?) (注2)
(注2) 「ライオンさんたちに“人権”はあるのか?」――このことを、ぼくは第7章で
考えています。もし――ライオンさんに人権(ライオン権?)があるなら、
アホウドリさんたちにも“人権”を認めてあげてもいいですよね…。
あのトリさんたち、
聞くところによると、
ひぃ~おじいちゃんも、その娘のおばぁ~ちゃんも、その次のおと~さん世代も、
とにかく代々(だいだい)、動物界では危険な品種として毛ぎらいされて来た人間に対して、
とてもフレンドリーに接して来てくれたそうなのです(ありがたいことです)。
ところが、そうやって友愛の精神で接してくれるトリさんたちに対して、
人間はニコニコしながら近づくと、
隠し持った棒(ぼう)で、いきなりナグリ殺しては、羽根をむしっていました。
そのトリさんたちの…あまりの(ニンゲンに対する)気やすさから 人間たちは…
「こいつらは、アホとちゃうか?」 ということで、
「アホウドリ」と名づけられたと聞いたことがあります。
でも……
ぼくたち人間のことを疑わず、
純朴(じゅんぼく)でフレンドリーなトリさんたちのことを「アホウドリ」とは…、
何とも ひどい仕打ちです。
むしろ…そうやって、トリさんたちのことを騙(だま)して撲殺(ぼくさつ)し続け、
種(しゅ)を絶滅寸前まで追い詰(つ)めて来たことを、
ぼくたちは改めてトリさんたちに謝(あやま)らなくてはいけないと思います。