奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~ -2ページ目

奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

幼少時代の事や現在のたわごと
自分の日記的な感じで書いてます

私はA中学校と家が離れていたため、中学時代の友達とは全くちがう高校に進学した。

友達や知り合いは一人もいない。




この高校で新しい私が始まる。

期待と不安でいっぱいだった。




入学式では校長が、「この学校は新入生はたくさんはいるが、1年過ぎると半数が辞めていきます。3年生に上がる頃には3分の1になるでしょうと」と夢も希望もない話をしていた。




なかなか不良が多い高校だった。

近くの中学校から来る生徒が大半だった為、結局わたしは浮いた存在となった。




それでも何とか友達を作ることが出来たし、気になる男子もいて青春を謳歌していた。

ように思えていた・・・








でも、私は懲りもせずまたやらかしたのだ。

グループの一人が韓国国籍と言う事やごつい体格をしていたことをグループの中で密かにからかい、笑いものにしていたのだ。




私だけに打ち明けてくれた、韓国国籍ということ。

それが悩みで、日本国籍をとりたがっている事。

顔にコンプレックスがあることなど、彼女だけを除いてみんなで交換日記をしそれを暴露して楽しんでいた。





最低の行為だった。

人間失格だ。




今まであったいじめで傷ついた自分。

でも、当時の私は彼女に同じようなことをしていた。

卑劣で卑怯で最低だ。




それに私は気づかず面白がっていた。




それが仇になった・・・




ある日、急にグループの子からシカトされるようになった。

昨日まで彼女を一緒になってばかにしていた子もみんな彼女には優しく私には冷たくなった。

私はすぐ察知した。

もうここは私の居場所ではないと。




自業自得だった。

私が自ら招いたこと。

取り返しがつかない。

私は本当にばかな人間だ。





他のクラスにも仲がいい子がいた。

元から、大人数で行動するのが嫌いだった私はすぐゆりと遊ぶようになった。




でも、ゆりとはクラスも離れていて学校もあまり来ない子だった。

ゆりがいない事を確認すると私は、学校を早退するようになった。

そして、授業を抜け出し校庭でタバコを吸っているところ先生に見つかり停学になった。




入学して1ヶ月も経っていないときだった。

そして、停学から私は学校に行かなくなった。




毎日、ゆりと一緒に深夜の街で徘徊するようになった。











そんな時、声を掛けてきた男がいた。

「いいもんがあるよ。楽しいからおいで。」




暇だった私達は何の警戒もせずに男の車に乗った。

車の中には、4人も男達がいた。

私の担任はすでに私を見放し、何も言わなかった。

でも、国語の先生は私に眼をつけ髪で隠していたピアスもすぐ没収されていた。




廊下ですれちがう事さえ嫌だった。

学校は行かなくなったが、卒業式だけはちゃんと出席した。

でも、予行練習など一度も出なかったのでよく覚えていない。




というか、中学校の卒業式のこと事態あまり覚えていない。





でも、一ついいことがあった。

髪を染めていた私は案の定、国語の先生に呼び止められた。




うざいうざいうざいという私に先生は急に泣き出した。




ただポロポロと・・・

もちろん先生の涙を見たことはこの一度しかない。

まさか泣くなんて思わなかった。




そして、

「最後くらいお願いだからちゃんとしよう」

と優しく言われた。




今までガミガミガミガミ口うるさく言うだけのおばあさんだった。

それが、真意に私にお願いをしていた。

私のことを思ってくれているのが伝わった。




私は何も言わず、髪をスプレーで染めピアスをとって卒業式に参加した。






この三年間私は勘違いをしていたのかもしれない。

先生は敵だと思い込み、全ての先生に対し敵視していた。




中には本当に最低の先生もいたけど・・・

それは一部分だったのかもしれない。




今となっては分からないけど、心を閉ざした私に少し光が差した。

学校も悪くないかもって。




高校はちゃんと出ようと決心した。


私がいたレディースの中にやたらキレやすい人がいた。

集会でしばかれていた男と仲が良かったらしく、それに納得できず私の隣にいたあやが急にしばかれだした。




女の子なのに顔やお腹をガンガン蹴られ、血まみれになっていく。




止めたいのに、止められない自分がいた。

隣でうずくまるあやになにもしてあげられなかった。




解散した後、コンビ二で氷を買った。

いつの間にか私にも仲間意識が芽生えていた。






でも、駅に着いたときあやの両親がそろって迎えに来ていた。

なんだか私の中で違和感を感じた瞬間だった。




ヤクザに収める上納金も親から貰ったおこづかい。

酒もたばこもみんな親からのおこづかい。




仲良し家族に見えて何だか無性に腹が立った。

深夜でも、両親揃って車で迎えに来る。






私は母親を嫌っているわけではなかった。

ただ鬱陶しかった。




私が求めた愛情をくれなかった・・・と感じていた。

でも、親に心配をかけたくなかった。

特にお金に関しては。




だから小さい頃から欲しいものは自分で手に入れた。

母親に欲しいものを言えなかった。




親にあまえられるみかが羨ましかったのかもしれない。

でも、私は少しでも”この子は違う・・・”と感じたらすぐ連絡をたつ癖があった。




他の子も、彼氏がいたり親友がいたり私とは違っていた。




なんだかまた自分の居場所がなくなったような気がして、夜の街でフラフラするようになった。

ゆみから2回目の集会の場所等の電話があった。

広島市内の公園で、廣島○○連盟の合同集会があるという。




当時、1個上のみかさんの家に特攻服が置いてあったのだが家事で焼けてしまい今回は私は特攻服なしで集会に参加する形になった。




ゆみととりあえず、かっこいいジャージを買うためにまたテレクラに電話した。




最初はなかなかいい相手が見つからず、あきらめかけた時に田舎のほうにいるおじさんが一緒にお茶するだけで2万くれるという。



こんな美味しい話はないと、会うことにした。




どんな奴が来るのか気になったけど、テレクラに電話してくるやつで少女を売春しようとする人にいい奴はいるはずない。もちろんこちらも同じことだが。




一時間以上待ってあきらめかけた時に、相手が現れた。

けんじという30後半くらいの見た目にも田舎ものという感じ丸出しの男だった。

背中には使い古した緑色のヨレヨレリュックを背負い、ジーパンも同じようにヨレヨレだった。




集会前だったこともあり、ゆみは気合をいれ化粧をばっちりしており見た目もかなり怖かったのでけんじが怖がり、逃げられそうだったので私だけがけんじの相手をすることにした。




けんじは常におどおどしていて、周りをすごく警戒していた。

私は時間がもったいないので、お金を先払いしてもらい近くのカフェで30分だけ話をした。

お金を受け取るときにけんじのリュックの中の大金が見えた。




けんじにプリクラ1枚とったら1万と言ったらよろこんで一万だしてきた。

利用してやろう・・・そう思った。




その日、結局けんじから10万以上のお金をもらって、また会う約束をし別れた。

結局この後、けんじの彼女という女性から電話があり修羅場を向かえけんじとは切れた。




そのおかげで、龍の刺繍がガッツリ入った4万くらいするジャージを買えた。

私は上機嫌でゆみと合流すると

ゆみにも待たせたお詫びと言って2万渡した。




その後、ゆみから集会にはいけないと言われた。

ゆみのお父さんは現役のヤクザで、その関係で安易にレディースに入ったことをかなり怒られたらしい。

そのままゆみは帰っていった。




私はみかさんと合流し、旗を組み立て公園に向かった。

どれくらいのチームがいたのかよく覚えていない。

結構な数の暴走族やレディースが広い公園をいっぱいに埋め尽くしていた。




それぞれチームで固まり他愛ない話しで盛り上がった。





ある人が現れるとなぜかみんなビシッとして姿勢を正した。

何か言っていたが遠くていまいち何を言っているか分からなかった。

なぜか急に一人しばかれだした。




なんだかよくわからない世界だった。




その光景をただみんな見つめていた。

もちろん手出しする人も、口出しする人もいない。




OBも来ていて、上納金を集めたり、作ったCDを強制で売っていた。