私はA中学校と家が離れていたため、中学時代の友達とは全くちがう高校に進学した。
友達や知り合いは一人もいない。
この高校で新しい私が始まる。
期待と不安でいっぱいだった。
入学式では校長が、「この学校は新入生はたくさんはいるが、1年過ぎると半数が辞めていきます。3年生に上がる頃には3分の1になるでしょうと」と夢も希望もない話をしていた。
なかなか不良が多い高校だった。
近くの中学校から来る生徒が大半だった為、結局わたしは浮いた存在となった。
それでも何とか友達を作ることが出来たし、気になる男子もいて青春を謳歌していた。
ように思えていた・・・
でも、私は懲りもせずまたやらかしたのだ。
グループの一人が韓国国籍と言う事やごつい体格をしていたことをグループの中で密かにからかい、笑いものにしていたのだ。
私だけに打ち明けてくれた、韓国国籍ということ。
それが悩みで、日本国籍をとりたがっている事。
顔にコンプレックスがあることなど、彼女だけを除いてみんなで交換日記をしそれを暴露して楽しんでいた。
最低の行為だった。
人間失格だ。
今まであったいじめで傷ついた自分。
でも、当時の私は彼女に同じようなことをしていた。
卑劣で卑怯で最低だ。
それに私は気づかず面白がっていた。
それが仇になった・・・
ある日、急にグループの子からシカトされるようになった。
昨日まで彼女を一緒になってばかにしていた子もみんな彼女には優しく私には冷たくなった。
私はすぐ察知した。
もうここは私の居場所ではないと。
自業自得だった。
私が自ら招いたこと。
取り返しがつかない。
私は本当にばかな人間だ。
他のクラスにも仲がいい子がいた。
元から、大人数で行動するのが嫌いだった私はすぐゆりと遊ぶようになった。
でも、ゆりとはクラスも離れていて学校もあまり来ない子だった。
ゆりがいない事を確認すると私は、学校を早退するようになった。
そして、授業を抜け出し校庭でタバコを吸っているところ先生に見つかり停学になった。
入学して1ヶ月も経っていないときだった。
そして、停学から私は学校に行かなくなった。
毎日、ゆりと一緒に深夜の街で徘徊するようになった。
そんな時、声を掛けてきた男がいた。
「いいもんがあるよ。楽しいからおいで。」
暇だった私達は何の警戒もせずに男の車に乗った。
車の中には、4人も男達がいた。