★長期的な勉強
私が英語を勉強したエートに、アンという先生がおられました。彼女は日本語も堪能で、『画竜点睛』とか『哀毀骨立』まで書くことができました。しかも、とても美しい筆跡でした。
少々、失礼な気がしないでもないですが、私は『画竜点睛』が書けるかどうかを日本語能力の判定に使っています。これは日本語の上手い外国人であろうが日本人であろうが変わりません。
『画竜点睛』など、日本人でもなかなかきちんと書けないと思いますが、彼女は迷うことなくスラスラ書いて見せました。日本語を高度に習得しているアン先生が言うには『英語を勉強したければ、NHKの英語講座が一番良いですよ』とのことです。『それは、たくさんある英会話学校やエートを含めてもですか?』とちょっと意地の悪い質問をしたのですが『ええ、そうですよ』との答えが返ってきました。『ただ、勉強した以上は実践する場があった方が楽しいし、一緒に勉強する仲間がいるのは励みになるはずなので、上手に組み合わせることが大切です』と付け加えました。勉強熱心なだけでなく、心の知能指数も高い人でした。
そんなアン先生が言うのですから、『NHKの英語講座が一番』というのは間違いがないのでしょう。ですが、『地道な勉強は辛そうだ!』とか『学生時代の無味乾燥な授業を思い出す』などと始める前から腰が引けている人もいるかもしれません。実は、私もその1人であり、英会話能力を高めたい、あるいは維持したいと思いながら、取り組むことができないでいました。
『このままじゃいけない』という思いが強くなった頃に、かみさんが、同じNHKの『チャロ』というアニメ英会話を見始めたので、それにお相伴することにしました。かみさんは、最初はテレビを見ていたのですが、ラジオ版の方がテレビ版よりもレベルが高いので勉強になる!とのことでラジオ版のテキストを買ってきて毎日聞いています。私は、テレビ版を見るだけですが、それでも何もしない日々に終止符を打つことが出来て、それだけでも『このままじゃいけない』というストレスが発生しないようになり成果があったと言えます。
約、一年間、週に4日放送しているうちの平均2日聞いていたら、単語は耳で拾えるようになりました。何を言ってるか分からないこともあるのですが…。
たとえ、毎日、レベル3づつアップしたとしても、3ヶ月で挫折すれば300にはなりませんが、毎日0.5のアップだったとしても3年続けば500以上になります。そして、さらに続ければ1000になり2000になるかもしれません。どんな形でも良いので、英語となんらかの関わりをもってください。
物事の上達には、自分でも進歩が分かるぐらいの時もあれば、地道なトレーニングを積み重ねても全く進歩が感じられない時もあります。ですが、くじけないで続けてください。どんなに勉強時間が少なくなったとしても続けてください。止めてしまえば進歩はありませんし、挫折感は長期的にには貴方のチャレンジ精神を低下させるはずです。バイクのスポーツライディングスクールの時も同じでした。何年通っても上達が実感できない時期がありました。ランクを決める完熟走行では4段階の一番下ばかりでした。「いつまでたっても上達しないし、もうやめようかな?」と思ったこともあります。ですが「巧い人はかっこいい!いつかは、ああいう走りができるようになりたい!」という思いの方が強かったのか、スクールに行き続け、自分でも上達が感じられるようになったある日、3番目のランクになれたのです。その後は、「今日はいまいちだったな」という日でさえも、ランクは2番目という走りが出来るようになりました。バイクがド下手な私でも、積み重ねを続けた結果、インストラクターから「君もインストラクターになってみないか?」と声がかかるレベルまでいけたのです。どんなことでも良いので勉強は、ともかく続けてください。いつかは、何かの成果が感じられるはずです。
ちなみにスポーツライディングスクールのランク1番目の中でもトップクラスというのは、白バイ隊員の教官クラスに教えることができるレベルだと聞きました。
★フランス語で英語が上達?
ある学生さんは、変わった方法で英語が上達しました。アメリカの大学に留学した時に、空き時間にフランス語が選択できるので、日本の大学の教養課程では得意科目であったこともあり、何気なく受講しました。普通の授業を受ける前の英語の初歩クラスだったので時間に余裕があったそうです。
最初の授業で先生がいきなりフランス語で話したのですが、その学生さんはフランス語で返すことができて、たちまち皆の注目を浴びました。大学生になってから初めてフランス語を勉強する人と二年間やった人が同じレベルであるはずがありません。先生も授業の時にその学生さんを助手のように扱うこともあり、他の学生から授業や予習で分からないことがあると、頼りにされるようになりました。場合によっては下宿先まで訪ねてくる人もいたそうです。質問者の英語が分らない場合でも、粘り強く、言い方を変えて、学生さんが理解するまで付き合ってくれます。なぜなら、その学生さんが英語を理解してくれないことには、質問者の疑問点が解消しないからです。授業の前後には、重要人物だと看做されたこともあって、多くの学生が話しかけてきます。その授業で英語が上達しただけでなく、普通の授業に進んだ時に、そこで築いた人間関係が有利に働いたそうです。『あの授業をとって本当に良かった』と思ったそうですが、英語の上達には何が役にたつか分りません。かくいう私もフランス語を勉強したことが英語の理解に役にたったことがあります。英語の抽象名詞の中にはフランス語が語源と思われるものが多く、そういう単語を調べることで、苦手科目だった英語が少しだけ好きになりました。