事務長の役割の一つは「カネを稼いでスタッフを養うこと」である。
またスタッフを養えないと医療の単価は下がり赤字になる。
労働集約型の産業つまり人がいないとカネにならないという業界である以上、ある程度の人は必要である。
だから私は常に全職員を養うためにどうすればいいか?ということだけを常に考えている。
家庭もそうだがカネのないことほど辛いことはない。私は貧乏人の家に生まれたので、食事も塩を舐めて我慢したことがあるし、海苔は最高の贅沢だった。
だからカネがないと教育を受けることもできなければ、満足な体験をすることができない。すべてはカネだと身体に浸みてわかっている。
であるので某社の「よい医療は、よい経営から」という言葉が大好きで、儲かってもいないのにいい医療ができるわけはないだろう?と思うのだ。CT一つとっても、何年かに一度は更新しなきゃならず、これも目が飛び出るほどの納入価とその後のよくわからない保守点検料を搾り取られる。だから本当に医療を現時点での標準の医療を提供するためにする投資は大きいので、だからこそ稼がないといけないのだ。
「医療の質」という言葉の裏には「経営の質」が問われており、露骨にいえば「儲かってますか?」ということである。カネを稼げない病院は質の悪い医療しか提供できない。
今日もSPDの会社と戦って自分の病院が不利益を被らない様に必死に考えて戦った。脳みそから血が出るんじゃないか?と思いながらだ。
タイムカードを押せば給料がもらえるのはサラリーマンだ。事務長はサラリーマン根性ではやっていられないということを改めて身に浸みる昨今である。
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