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はじまりはスクリーン

ずっと映画好き、50を越えても映画好き。
あと50年は映画が観たい。

 

 

フランス映画界のWカトリーヌ、ドヌーヴとフロの初共演作品。
結果、この年のベストかなって思ってしまうほど好きな作品に。
公開時、シネスイッチ館内は、往年のレアなドヌーヴさまの作品ポスターをざっくりと掲示してあった。
美しくてムードがある。感慨深い。


原題はヒロインの職業でもある「Sage femme=助産婦」、それを念頭に観ると、また違った何かを受け取れる気がするから、タイトルって大事だ。
74歳にして革のコート&ヒールにケリーのドヌーヴが素敵に貫禄で感動。
あの毛量が羨ましい。
髪の印象が40代頃となんら変わっていない。
歳を重ねても半端なく目映い存在だけれど、ヒロインはフロねえさん、リアル過ぎるほどリアルな中年女の姿を惜しみなく見せてくれる。
程よく脂肪のついた裸の背中のショットに気持ちがざわつく。
彼女の演じるクレール、50を迎え仕事も人生も変わりつつある中、数十年ぶりに突然現れた父の元恋人がドヌーヴ演じるベアトリス。
強烈なスパイスとしてクレールの生活を刺激し始める。
ドヌーヴの一挙手一投足から目が離せないし、久しぶりのオリビエ・グルメが全然変わってなかったり、パリ&ワインだったり、私にとっては見どころばかり。
加えて、絶妙な人物配置と心憎い演出でもって、過渡期を迎えた働く女の可能性や過去との向き合い方がひしひしと来る。
変わることや終えることをいつかはしないといけないんだよね、もちろんそれらを受け入れることの難しさは絶対にあるけれど、なんてわかりきったことを改めて反芻。
クレールの超絶ハンサムな亡き父のスライドと、遊びに来た息子の顔が重なるシークエンスは大好き、ときめいた。
ラストの、無人の壊れたボートはいろんな想像を掻き立て、今も思い出しても切なくて泣けてくる。
 

2018年1月 シネスイッチ銀座にて鑑賞