伊藤詩織さん、裁判で勝ったね、よかったね。

 

ある人が言う。

 

・・・うーん。

 

私は黙った。今日、あるホームページのニュース欄に「伊藤詩織さん」「山口敬之さん」の名前はなかった。

昔なら連日、ニュースになって、特集が組まれていたはずだが・・・。今日は「田中みな実」だったMSN。片隅にも残っていない。

 

伊藤詩織さんの勝訴判決は、伊藤詩織さんだけの勝訴判決なのである

事実、伊藤さんの「勝訴」という裁判所前の張り紙は、伊藤さんが取材陣に促されて持たされたという。

 

江川紹子氏、性暴力被害の伊藤詩織さんが「勝訴」の紙を持った経緯を強調
12/18(水) 17:19配信(ディリー)

『ジャーナリストの江川紹子氏が18日、ツイッターに新規投稿。ジャーナリスト伊藤詩織さんが、元TBS記者山口敬之氏から性暴力を受けたとして1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁が山口氏に330万円の支払いを命じたことを受け、伊藤さんが東京地裁前で「勝訴」と書かれた紙を報道陣に促されて持った経緯を説明した。

 江川氏は「本文は正確だけど、写真説明は事実と違う。『判決後、報道陣の取材を受け、その求めに応じて『勝訴』の旗を持つ伊藤さん』が正しい」と速報記事の内容と写真説明を引用して指摘。

 同氏は「1枚の写真でニュースの主要な情報を伝えるための、メディアの許容範囲の演出だと思うけど、彼女は、なにかと難癖つけられがちので、念のために経緯を書いたまで」と、これまでネットで反感を持つ人から中傷されてきた伊藤さんに配慮し、あらぬ誤解を避けるために現場の実情を強調した。』

 

 勝訴、と張り出す理由は、日本社会に、社会正義が示された、と告知するためである。

 しかし、本来、正義は示されたのであろうか。これは、伊藤さんだけに与えられた栄光だったのではないか。

 事実、翌日(昼過ぎ)には、MSNではニュースは報じられなかった。日本社会の変化を与える起爆剤なのであれば、もう少し余韻があったのではないか、と思われる。江川さんのコメントで冷めた、とは言わないが、性の問題をめぐるものは、いまだ深い霧の中にある、とおもう。

 

 私は、伊藤さんが勝訴するのは当然だと思っている。

 その理由は、飲みの席やタクシー内で、ぐてんぐてんで、さらに、吐いたにもかかわらず性行為を行っていることである。

 医学的に言って、急性アルコール中毒だったのではないか。外見上、そう判断できる。病気のものにセックスをする。これは、認められない。

 さらに、酒を飲ませて運転すれば(★酒を飲んでいると知っているから)助手席の人間も逮捕されるわけで、この国では、安全配慮義務違反は当然にあるわけだ。家に紳士的に送り届ける、病院に連れて行く、救急車を呼ぶ、警察で預かってもらう、ということは、安全配慮から当然なされるべきである。その点、彼は、ホテルに連れて行き介抱することで果たしていたというのだが・・・高級寿司とタクシー費用の出し惜しみ(遠い場所にいた)とホテルとの関連性をどう立証するのか・・・そもそも重要な面接では酒はそこまで飲まない。

 

 しかし、山口氏を支持する人も、様々な考えから、おそらくいるだろう。

 伊藤さんは、マスコミに出られるほど強かった。財務省セクハラ事案では、対象となった記者は、マスコミ関係者であるのに誰かを名乗り出れなかった。マスコミを知る山口氏は、それをある意味突いている

 さらに、山口氏は、出会いの時の話を話している。その話はググると出てくる

 どうも、おそらく、プロだ、と言っているわけである。そして、彼の主張いわく、マスコミは、そういうプロであれば雇用するのだ、という主旨にも聞こえるようである。TBSからすれば、名誉棄損なのではないか、とも思うのであるが、何故かその点、TBSは裁判もせず沈黙しているようだ

 しかし、百歩譲ってプロでも、アルコール中毒状態は中毒状態であり同意無きものは契約違反である同意があっても、下手すると売春防止法違反であるしかし、そこまで踏み込む必要はない。だって、飲食店で眠りこけ、タクシーで吐いたのだから。一般的には、そこから数時間は同意が100%成立しないのである

 

 ある人は、闇を照らしてくれた、という。そうかもしれないが、おそらく、それは違うのではないか、というのが、MSNの対応のようでもある。

 

 私が政府の行政官であれば、急性アルコール中毒では、救急車をためらわずに呼ぶことを認めるだろう。

 実際、過去には、飲み会で倒れるところもあるため、事前に消防署に連絡をしたというつわものなどもいたという。

 ただ、そういうことはやめるべきだ、というのが一般の流れではある。しかし、救急車利用自体は拒むべきではない、と私は思う。

 それくらいの救急車の余力がないと、救急体制はうまく機能しないと思っている。

 酔っ払いを襲う、という事案も、世の中にはあるのである。

 

 ・・・しかし、政府からは、そういう対応は見られなかった。

 どうも、政府内に、無駄なこととして、大幅にそういう行為を認めない活動をしている活動家がいるらしい。

 バランスを欠くこの対応は、人間や行政をマヒさせる要因にもなっている。

 

 つまり、伊藤詩織さんのケースは、結局、社会の教訓として生かされなかったのである。

 私はそう見ている。はっきり主張する力ある人だけが勝利するその点を除けば

 

(追記)

 仮に、このことで、何らかの規制法が出来ても、おそらく意味は持たない。急性アルコール中毒症状は119救急搬送が原則、と決め、広報を強め罰則を与えることで、こういう不幸な案件は、かなり抑制できるはずだ、と私は強く信じるものである。山口さんがつべこべ言わないためにも。(下記は、本日のMSN 総合 なお、特殊な設定はやっていません・・・下部の写真関連は2段で2段目に田中みな実さんの記事がありました)