「顔にポッカリ二つ穴が開いているみたい…」

それが出張から帰って来た爺をひと目見た印象だった。


「俺、もういかんわ…」

爺は力なくそういってうつむいた。

ここ数週間でうっすらと覚悟していた変化ではあった。

でも実際、ポッカリ開いた爺の瞳孔を見ると、やはり戦慄を感じる婆だった…