皆が寝静まった深夜の事。


ぺーが一人リビングで座っていた。
その後ろ姿に


   何をしているの?


と聞くと、上を見たまま

   え。え。

と何かを訴えるぺー。


彼が座っている横に行き、
お月さまでも眺めているのだろうと目線を合わせてみたら
そこに月は無く、暗い夜空にぼんやり浮かぶ雲が見えた。




ハハ:「今日は雲の流れがゆっくりだねえ」




ぺー:「ん」




返事をしながらこっちも見ずに空の雲をじっと見つめるるぺー。
何かを待っているようだ。

目線をようく追って見ると
そのにある雲は輪郭が明るく浮かんでいた。



ハハ:「お月様、隠れてるね」



そう言った瞬間



ぺー:「へ。」



ぺーが手を上に上げた。
手の先には雲の切れ間から出たお月様がいた。



ぺー:「へ(隠れた)」



へ:「へ(出て来た)」



そんな事を繰り返ししていた。


暫くして声が聞こえなくなって
大人しくなったなあと再び彼を見てみたら
フローリングの上でぐっすり寝てたぺーだった。





オヤスミナサイ




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